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クラウドネイティブ開発が企業にとって発展途上といえるわけ 調査が示す意外な結果「アプリ開発チームは、ビジネスが成長するための手段」

Enterprise Strategy Groupのポール・ナシャワティ氏が、クラウドネイティブアプリケーション開発の現状に関する調査結果を分析した。

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 デジタルトランスフォーメーション(DX)には通常、ビジネスプロセスの一部をクラウドに移行することが含まれ、その場合、クラウドの柔軟性と規模の経済を活用するアプリケーションを購入するか構築する必要がある。

 このようなクラウドネイティブアプリケーションは、古いオンプレミスインフラストラクチャの大部分をクラウドサービスに置き換え、両者を統合することで、アプリケーション環境のモダナイズを組織に求めることが多い。TechTargetのEnterprise Strategy Group(ESG)による調査レポート「分散クラウドシリーズ:クラウドネイティブアプリと手法の主流化」によると、クラウドネイティブなアーキテクチャが主流になりつつある一方で、多くの組織は必要な改善を途中で終えている。

 この調査では、米国とカナダのDevOps、アプリケーション開発、ITの専門家378人を対象に、クラウドネイティブなアプリケーション開発の利用状況や、分散クラウド環境にアプリケーションを展開する際に直面する課題について質問した。回答者の3分の1が、従来のデプロイアプローチでクラウドネイティブアプリケーションを構築、デプロイしていると回答した。また、今後2年間で、この割合がマイクロサービス経由のデプロイメントに劇的に移行することを示唆する結果も出ている。

 本稿で紹介する以下のQ&Aで、ESGのアナリストであるポール・ナシャワティ氏が、調査にまつわるトレンドと、クラウドネイティブアプリケーション開発イニシアチブの成熟度に関する結果について説明する。ナシャワティ氏は、フロントエンドとバックエンドのデジタル変革およびそれをサポートするために必要なインフラのモダナイズに携わった経験がある。

編集部注:以下のQ&Aは、文量と明確さを理由として要約されている

この調査の目的は?

ポール・ナシャワティ氏(以下、ナシャワティ氏):ESGは、クラウドネイティブの導入機会やユースケースを特定するだけでなく、障害を特定し、状況を監視しようとしていた。

 私たちはITの問題に焦点を当てた調査会社として知られている。クラウドネイティブは、どちらかというとDevOpsやアプリ開発の問題だ。私たちはITの対応を理解することに興味があったが、アプリケーションインフラの評価、購入、管理、構築を担当する専門家の視点も得たいと考えていた。

 クラウドネイティブアプリケーション開発は、IT部門が何かを導入して終わりというそれだけのものではない。回答者の60%がDevOpsとアプリ開発を担当し、40%がITを担当していた。

 開発タスクに費やす時間の割合について組織に聞いたところ、37%がイノベーションまたは新しいソフトウェアの作成に、30%がクラウド対応やクラウドネイティブのデプロイメントに向けたアプリケーションのモダナイズに、33%がメンテナンスに費やしていると回答した。組織がイノベーションに37%の時間を費やしているということは、モダナイズしなければならないアプリケーション開発サイクルがまだ残っているということだろう。

どのようにしてアプリケーションをモダナイズしているのか?

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