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SD-WAN一択ではない! 進化した国産ルーターでWANを作る:羽ばたけ!ネットワークエンジニア(69)(2/2 ページ)
ここ最近、WANの更新に当たってSD-WANを選択する企業が増えている。だが、それは唯一の選択肢ではない。進化した国産ルーターでどんなWANができるか見てみよう。
国産ルーターでここまでできる
さて、SD-WANに対して最新の国産ルーターを使ったWANは、どの程度のことができるのだろうか。今回は企業ネットワークで広く使われているNECの「UNIVERGE IXシリーズ」とヤマハの「RTXシリーズ」を調査した。Webに公開されている情報を調べるとともに、IXシリーズについては実際に利用しているネットワークエンジニアへのヒアリングを行った。
結論から書くと、NEC製ルーター、ヤマハ製ルーターともにSD-WANの主要4機能――ローカルブレークアウト、複数回線による負荷分散、アプリケーションごとのトラフィック監視/制御、ゼロタッチプロビジョニングが可能だ。NECは制御用ポータルとして「NetMeister」、ヤマハは「YNO」(Yamaha Network Organizer)を持っている。
これらのルーターを適用したイメージを図3に示す。図2と見た目は同じだ。以下、図3にNECのIXルーター(以下、IX)を使ったと想定して説明する。
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