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SD-WAN一択ではない! 進化した国産ルーターでWANを作る羽ばたけ!ネットワークエンジニア(69)(1/2 ページ)

ここ最近、WANの更新に当たってSD-WANを選択する企業が増えている。だが、それは唯一の選択肢ではない。進化した国産ルーターでどんなWANができるか見てみよう。

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連載:羽ばたけ!ネットワークエンジニア

 筆者は国産ルーターを使ったWAN(Wide Area Network)の設計、構築を数多く手掛けてきた。外国製ルーターだけでできていたネットワークを全て国産にリプレースする、ということを製造業、流通業、銀行でやってきた。現在も2000拠点を超える規模のネットワークが稼働している。

 筆者が国産を使うのは品質、コストパフォーマンスともに優れているからだ。

 だが、この2、3年、外国ベンダーが提供するSD-WAN(Software Defined-Wide Area Network)の導入が増えている。それは企業にとってベストな選択なのだろうか?

データセンター中心のWANが限界に

 まずはSD-WANが広がっている背景を復習しておこう。

 10年近く前に登場したSD-WANはなかなか普及しなかった。注目されるようになったのは従来のデータセンター中心のWAN(図1)が限界に来たからだ。かつてデータセンターには基幹システムがあり、メールサーバや社内ポータルがあった。トラフィックの大部分が拠点とデータセンター間の通信だったため、データセンター中心のWANでよかったのだ。


図1 データセンター中心のWAN
FW:ファイアウォール
RADIUS:Remote Authentication Dial-In User Service
VPN:仮想プライベートネットワーク

 しかし、「Microsoft 365」をはじめとするインターネット上の種々のクラウドサービスの利用が増えると、トラフィックの発生源として、データセンターよりもインターネット上のサービスの方が大きくなった。

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