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直近6カ月で生成AIを使う企業が急増 55%が試験運用または本番運用:Gartner調査過去10カ月間に生成AI投資を増やした企業も過半数に

経営幹部1400人以上に対するGartnerの調査によると、45%が生成AIの試験運用を行っていると回答し、10%が生成AIの本番運用を行っていると回答した。

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 調査会社のGartnerは2023年10月3日(米国時間)、2023年9月に実施した1400人以上の経営幹部に対する調査結果を発表した。それによると、経営幹部の45%が生成AI(人工知能)の試験運用を行っていると回答し、10%が生成AIの本番運用を行っていると回答した。2023年3〜4月に実施した調査では、前者の割合は15%、後者は4%にとどまっていた。

 9月の調査は、企業における生成AIのコストとリスクに関するGartnerのウェビナーに参加した経営幹部を対象に行われ、1419人が回答した。

 Gartnerのディスティングイッシュトバイスプレジデントを務めるフランシス・カラモウジス氏は、次のように説明している。「企業は生成AIについて話すだけでなく、それを前進させ、ビジネス成果を高めるために、時間、資金、リソースを投入している。実際、生成AIが10カ月前から広く注目されるようになって以来、生成AI投資を増やしていると回答した企業が55%に達している。CEOや取締役は、生成AIが持つ変革の可能性を生かそうとしており、この技術は両者にとって重要なテーマとなっている」

「生成AIの効果はリスクを上回る」と考える経営幹部が多数派

 9月の調査によると、回答者の78%が、生成AIの効果はリスクを上回ると考えている(3〜4月の調査では68%)。

 「経営幹部は、生成AIに対して強気なスタンスだ。生成AIがイノベーション、最適化、ディスラプション(創造的破壊)を大きく促進すると考えているからだ。ビジネスリーダーもITリーダーも、“様子見”のアプローチを取る方が、投資するよりもリスクが高いことを理解している」と、カラモウジス氏は指摘する。

さまざまな業務分野で拡大する生成AI投資

 9月の調査では、企業の45%が複数の業務分野で生成AI投資を拡大しており、22%が3つ以上の業務分野にわたって拡大していることも分かった。生成AIの導入や投資を行っている回答者の割合が最も高い分野はソフトウェア開発で、マーケティング、顧客サービスがこれに続いている。


業務分野別の生成AI投資(提供:Gartner)

 生成AI投資のビジネス上の主な目的として、最も多くの回答者(30%)が成長促進を挙げており、次いでコスト最適化(26%)、顧客体験/維持(24%)となっている。

 「多くの企業は、コストの最適化と効率性を過度に重視してAIの取り組みを始めた。賢明な企業はそこから脱却し、製品やサービスにおける効用、定量化可能な価値、ビジネスアジリティ(俊敏性)に重点を置くようになっている。これにより、ステークホルダー間での可視性、信頼、相乗効果が確保される。そして最も重要なことに、取り組みがビジネス成果に直結するようになる」(カラモウジス氏)

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