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「汎用ツールは万能ツールじゃない」 失敗事例から学ぶノーコード開発ツールのトラブル回避法ノーコード開発、これだけは押さえて(4)(1/2 ページ)

ノーコード開発ツールの基礎と、ツール活用に必要な要素について解説する本連載。第4回はノーコード開発ツール導入における失敗事例を基に、陥りがちなトラブルとその回避法について紹介する。

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 ノーコード開発ツールはなぜ注目されているのか、うまく活用するために何をすればいいのかを探る本連載。第4回はツール選定の失敗事例を取り上げる。ツール選定の観点が不足しているとどのような失敗を招くのか、事例を基に解説する。なお、本稿で触れるのはコーディングを全くしないノーコード開発ツール、もしくは「ノーコード寄りのローコード開発ツール」とする。

ツール選定に失敗した企業は何を見落としていたのか

 第1回はノーコード開発ツール流行の背景について、第2回はノーコード開発ツールにおける情報システム部の役割、そして第3回ではツール選定に必要な3つの観点について説明した。軽くおさらいすると必要な観点は以下の通りだ。

  1. 対応できる用途とその範囲(特定用途特化型、開発基盤型、データ処理・連携特化型)
  2. アプリケーション構築をする人のスキル
  3. ツール開発ベンダーの開発方針

 では、これらの観点が不足しているとどんなことが起きるのか。さまざまなケースはあると思うが、本稿では著者が耳にした事例に絞って紹介する。

A社の場合

 A社はあるノーコード開発ツールを使って経費精算管理システムを内製しようとしていた。経費精算に特化した製品やサービスは市場にあるが、ノーコード開発ツールであれば他の用途にも使えると考え、開発基盤型のノーコード開発ツール(汎用<はんよう>的な機能が多く、幅広い用途のアプリを構築できるもの。以下、開発基盤型ツール)を選んだ。

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