ニュース
オブジェクト指向設計の5つの原則「SOLID」を解説:各原則が推奨する個々の設計プラクティスについて学ぶ
TechTargetは、「オブジェクト指向設計の原則『SOLID』」に関する記事を公開した。本稿ではSOLIDの入門編として、この開発体系を具現化する5つの原則、各原則が推奨するプラクティス、そしてこの考え方が重要である理由について説明する。
TechTargetは2023年12月19日(米国時間)、「オブジェクト指向設計の原則『SOLID』」に関する記事を公開した。
オブジェクト指向プログラミングにある程度精通していれば、この開発スタイルが、特定の言語やフレームワークの選択よりも、基礎となる設計手法に深く関わっていることを知っているだろう。オブジェクト指向の適切な設計については数多くの主張や見解があるが、「SOLID原則」は、オブジェクト指向設計に携わる全ての開発者が従うべきルールとして、その権威を確立している。
SOLIDの原則を真に理解するには、この原則が推奨する個々の設計プラクティスについて学び、「各原則を並べて議論する必要性」を理解しなければならない。そこで本稿では、SOLIDが表すオブジェクト指向設計の5つの原則をそれぞれ確認する。「各原則がどう違うか」ではなく「各原則を相互に結び付ける根本的な概念とは何か」について説明する。
オブジェクト指向設計のSOLID原則とは
オブジェクト指向プログラミングには特有の5つの原則がある。この5つの原則はその頭文字をとって“SOLID”と呼ばれる。この略語があるため、以下に示すオブジェクト指向プログラミングの原則は比較的簡単に覚えられる。
- 単一責任の原則(S:Single Responsibility)
- オープン/クローズドの原則(O:Open、Closed)
- リスコフ置換の原則(L:Liskov Substitution)
- インタフェース分離の原則(I:Interface Segregation)
- 依存関係逆転の原則(D:Dependency Inversion)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- オブジェクト指向プログラミングと関数型プログラミングの違い
関数型プログラミングモデルの採用を考える開発者は多い。だが、採用するなら、関数型プログラミングモデルとオブジェクト指向のアプローチがどのように異なるかを正確に理解することが重要だ。 - 身に付けると仕事に役立つ「抽象化」思考のススメ
抽象化思考ができると、物事の特徴をざっくりと捉え、本質を理解できるようになり、エンジニアとしての幅が広がります。 - RustでWebアプリの実装にチャレンジしてみよう【準備編】
Rustを使った「Webアプリ」の開発はどのようなものになるのでしょうか? 本連載のスタートとなる今回は、アプリ開発の下準備として、Rustの現状を踏まえた連載の目的を紹介し、Webアプリ開発環境の構築を通じて、Rustのプロジェクト管理の基本をおさらいします。