経済産業省が「国内の生成AIの開発力を強化するプロジェクト」を開始:「開発に必要な計算資源に関する支援や関係者間の連携を促す」
経済産業省は、国内の生成AIの開発力強化に向けたプロジェクト「GENIAC」を開始する。「基盤モデル開発に必要な計算資源に関する支援や関係者間の連携を促す」としている。
経済産業省は2024年2月2日、国内の生成AI(人工知能)の開発力強化に向けたプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」を開始すると発表した。「基盤モデルの開発に必要な計算資源に関する支援や関係者間の連携を促す」としている。
「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」を活用
GENIACは、計算資源の提供に加え、利用企業やデータホルダーとのマッチング支援、グローバルテック企業との連携支援、コミュニティーイベントの開催、開発する基盤モデルの性能評価などを実施する。「国内外の関係者の知見を結集して、日本の開発力向上を目指す」という。
計算資源の提供支援に関しては、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」を活用して計算資源を確保し、利用料を補助する。関係者間の連携促進については、海外の有識者を招いたセミナーや開発者ネットワーキングイベント、開発者と利用者のマッチングイベントなどを順次実施。さらに特設サイトを立ち上げて、GENIACの活動を継続的に周知する。
経済産業省は「生成AIの開発力の有無は、国内のAIの利用可能性や、創出するイノベーションの幅を決し得る要素であり、国際的に開発競争が激化する中、速やかに開発力を強化することが重要だ」としている。
なおGENIACの第1期採択事業者は、ABEJA、Sakana AI、情報・システム研究機構、ストックマーク、Turing、東京大学、Preferred Elementsとなっている。
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