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Google AI StudioとGeminiを使ってデザインをコード化 Googleが紹介した3つの活用法Android Studio内のデザインをAIでコード変換、修正

GoogleはGoogle AI StudioとGeminiを使い、Android Studio内でアプリのデザインをコードに変換する方法を公式ブログで紹介した。本記事ではそこで紹介されたGoogle AI StudioとGeminiを活用する3つの方法を紹介する。

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 Googleは、2024年6月20日(米国時間)、「Google AI Studio」と「Gemini」を使い、「Android Studio」内でアプリのデザインをコードに変換する方法を公式ブログで紹介した。本記事ではそこで紹介されたGoogle AI StudioとGeminiを活用する3つの方法を紹介する。

1:デザインをUIのコードに変換

 Google AI Studioのチャットプロンプトセクションを開き、アプリUI画面の画像をアップロードし、以下のプロンプトを入力する。

Androidアプリの開発者として、Jetpack Composeを使用して、提供された画像にCompose Previewができるだけ近くなるように画面を構築してほしい。また、インポートを含め、Material3を使用すること。

原文:Act as an Android app developer. For the image provided, use Jetpack Compose to build the screen so that the Compose Preview is as close to this image as possible. Also make sure to include imports and use Material3.

 次に、「run」を選択してクエリを実行し、生成されたコードを確認する。生成された出力は、Android Studioの新規ファイルに直接コピーできる。


アップロードする画像(提供:Google)

 Google AI Studioカスタムチャットプロンプトに画像をアップロードし、「Compose」を選択する。


(提供:Google)

 Android Studioで生成された細かい修正が反映されたコードを実行する。


Android Studioで生成された細かい修正が反映されたコードを実行する(提供:Google)

 上述の方法で、Geminiは画像から詳細を推測し対応するコード要素を生成できた。例えば、植物の詳細画面の元の画像には、アコーディオン式のアイコンを持つ「Care instructions(お手入れ方法)」のセクションがあった。Geminiが生成したコードには、お手入れ方法のアコーディオン式カードが含まれており、文脈を理解した上でコードを生成できていることが分かった。

2:AI StudioのGeminiによるUI修正

 スクリーンショット上の問題箇所を「赤」で囲み、関連するComposeコードのコンテキストと共にGeminiに適切なコード修正を提案してもらう。

1.Composeコードとスクリーンショットをアップロード

 UI画面のComposeコードファイルと、そのCompose Previewのスクリーンショットをアップロードする。問題点を赤で囲んで強調する。


問題箇所を赤で囲んだCompose Previewのスクリーンショット(提供:Google)

2.プロンプトの入力

 チャットプロンプトを開き、次のように入力する。

UI画面を記述したこのコードファイルとそのCompos Previewの画像について、赤で囲んだ部分の項目が均等になるように修正してほしい。

原文:Given this code file describing a UI screen and the image of its Compose Preview, please fix the part within the red outline so that the items are evenly distributed.


GeminiによるUI修正(提供:Google)

3.Geminiが回答

 Geminiは、UIの問題を解決するコードを返す。


Geminiによって生成された修正済みのコード(提供:Google)

修正後のCompos Previewスクリーンショット(提供:Google)

3:アプリにGeminiが生成したプロンプトを統合

 Geminiは、カスタムアプリ機能の実験と開発を効率化できる。例えばユーザーが手持ちの食材の画像に基づいてレシピのアイデアを提供する機能を作りたいとする。以前であれば、画像認識ライブラリのホスティング、独自の食材からレシピへのモデルのトレーニング、全てをサポートするインフラストラクチャの管理といった複雑なタスクが必要だった。

 しかし、Geminiを使えば、プロンプト入力でこの機能を実装できる。例に挙げた「Cook Helper」機能をAndroidアプリに追加する方法を説明する。

1.Geminiプロンプトギャラリーを探索

 サンプルのプロンプトを見つけるか、自分でプロンプトを作成する。ここでは「Cook Helper」プロンプトを使用する。


Google AIの開発者向けプロンプトギャラリー(提供:Google)

2.Google AI Studioを開いてテスト

 さまざまな画像、設定、モデルでプロンプトをテストする。モデルが期待通りに反応し、プロンプトが目的に沿ったものであることを確認する。


Cook Helperのプロンプト(提供:Google)

3.コードを生成する

 プロンプトのパフォーマンスに満足したら、「コードを取得」をクリックし、「Android(Kotlin)」をクリックする。生成されたコードをコピーする。


「Get Code」をクリック後、「Android(Kotlin)」をクリック(提供:Google)

4.Gemini APIをAndroid Studioに統合する

 Android Studioプロジェクトを開く。Android Studio内で提供されている新しいGemini APIアプリテンプレートを使用するか、「チュートリアル: Gemini API のスタートガイド」に従う。コピーした生成プロンプトコードをプロジェクトに貼り付けると完成する。

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