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基礎解説:OSの「ユーザーモード」と「カーネルモード」の役割とは:これを読めば「CrowdStrikeの不具合がWindowsに影響した理由」が分かる
TechTargetは「OSのユーザーモードとカーネルモード」に関する記事を公開した。カーネルモードは、ユーザーのアプリケーションによってシステムの重要な機能が中断されないようにするために存在する。本稿では、各モードの仕組みとカーネルモードでエラーが発生した場合に何が起こるかを説明する。
TechTargetは2024年8月16日(米国時間)、「OSのユーザーモードとカーネルモード」に関する記事を公開した。コンピュータのOSは2つのモードに分けられている。こうすることで、コンピュータシステムの基本機能が保護され、安定性が確保される。コンピュータの動作中、抽象度の高い機能とコンピュータの重要なコンポーネントに関わる機能が分離され、フォールトトレランスが向上する。
コンピュータのCPUは、実行中のコードに応じて、ユーザーモードとカーネルモードが切り替わる。ユーザーモードに動作が限定されるアプリケーションもあれば、カーネルモードで動作するアプリケーションもある。一般的には、ユーザーアプリケーションはユーザーモードで動作し、OSの基本コンポーネントはカーネルモードで動作する。
2024年に起きたCrowdStrikeの障害では、Microsoftの「Windows」を搭載する何百万台ものPCが動作不能に陥ったが、これはカーネルモードで動作しているセキュリティソフトウェアが誤動作したことに原因がある。
ユーザーモードとは
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