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「IT投資の優先順位が大きく変化」企業のIT予算バランスを変化させた理由とは世界のIT予算をOmdiaが調査

調査会社のOmdiaによると、世界の企業がIT予算の16%近くをAIへの取り組みに投入することが分かった。

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 調査会社のOmdiaは2024年10月15日(英国時間)、世界の企業がIT予算の16%近くをAI(人工知能)への取り組みに投入し、ハードウェア、ソフトウェア、クラウド、サービス、人材派遣などに費やすことが分かったと発表した。

 これは、Omdiaが世界6500人以上の上級IT意思決定者を対象に行った調査の結果だ。同社はこの調査結果をまとめた報告書「IT Enterprise Insights: IT Spending & Sourcing 2025」をサブスクリプション会員向けに最近発表した。

 「IT予算全体に占めるAIの割合が16%に迫っていることは、IT投資の優先順位が大きく変わったことを意味する。めったにない変化だ」と、Omdiaのエンタープライズテクノロジー担当リサーチディレクターを務めるセム・ナーカン氏は指摘する。

企業のIT予算はどう変化する?

 この調査結果は、企業のAI活用計画についての洞察も提供している。「企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)とモダナイゼーションの取り組みを進める中で、AIは、業務効率の改善と顧客体験の向上において重要な役割を果たしている。この2つは、調査で明らかになった企業の最優先課題に含まれている」と、Omdiaのエンタープライズビジネスアプリケーション担当シニアディレクターを務めるジョシュ・ビルタ氏は説明する。


企業のビジネス課題(提供:Omdia)

 この調査結果は、IT予算全体が増加することも示している。回答者の75%が、今後1年間に自社のIT支出が増加すると予想している。この傾向は、AI投資を推進する動きとともに、ITベンダーの大きなチャンスを浮き彫りにしている。

 「顧客の優先事項に沿ったAI製品を展開するベンダーは、こうした予算拡大の機を捉えるだろう。このレベルの投資計画は、既存の課題を乗り越えて新たな価値を解き放つ可能性がある、新しい革新的なアプローチを受け入れる余地を生み出す」と、ナーカン氏は付け加えている。

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