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AI動向の年次調査レポート「2024 AI Index Report」公開 スタンフォード大研究所:「AIで科学の進歩がさらに加速」「トップAIモデルの供給源は米国、EU、中国」など
スタンフォード大学の研究所は、AI動向をまとめた最新の年次調査レポート「2024 AI Index Report」を公開した。生成AIのトレーニングコストに関する新たな推定値、責任あるAIの展望に関する詳細な分析などを報告している。
Stanford Institute for Human-Centered Artificial Intelligence(HAI:スタンフォード大学人間中心AI研究所)は2024年4月15日(米国時間)、AI動向をまとめた年次調査レポート「2024 AI Index Report」を発表した。
2017年から行われている同レポートの作成、公開は、HAIの独立した取り組みだ。学術界と産業界の専門家から成るAI Index Steering Committee(AIインデックス運営委員会)が主導している。
AI Index Reportは、研究開発、技術的パフォーマンス、倫理、AI政策、ガバナンス、経済、教育など、幅広い観点からAIの動向を測定、評価するものだ。AIに関する議論の根拠となるデータを提供し、意思決定者が人間本位の立場から、責任と倫理を持ってAIを発展させる有意義な行動を取れるようにすることを目的としている。
2024 AI Index Reportのハイライトは次の通り。
2024 AI Index Reportのハイライト
(1)AIは幾つかのタスクで人間に勝るが全てではない
AIは、画像分類、視覚的推論、言語理解といった幾つかのベンチマークで人間を上回っている。しかし、競技レベルの数学、視覚的な常識推論、プランニングなど、より複雑なタスクでは後れを取っている。
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