AIが「問い合わせ対応」や「セキュリティチェック」を代行 「天才くんfor情シス」をSHIFTが提供開始:ノープロンプト生成AIツールで、カスタマイズも可能
SHIFTは、情報システム部門の定常業務を支援するノープロンプト生成AIツール「天才くんfor情シス」の提供を開始した。ヘルプデスクの一次対応やセキュリティチェックといった定常業務をAIが代行するという。
SHIFTは2025年10月30日、情報システム部門の業務に特化したノープロンプト生成AI(人工知能)ツール「天才くんfor情シス」の提供を開始した。
「天才くん」は、AIツールを利用する企業や部門、ユーザーごとの業務の目的やプロセスとの親和性、効果性向上を目指し、ユーザー自身が必要なテンプレートや機能を作成、カスタマイズできる生成AIツールだ。SHIFTによると、同社内の業務生産性の向上、効率化を目的に開発されたものだという。
「SHIFTで『天才くん』を導入後、約1年で従業員の生成AI利用率は90%を超え、利用回数は年間約37万回となり、未導入だった前年の約4倍にまで向上した。これによる生産性向上のメリットは約1.5億円に上り、ユーザーの実感値および経営に有益なインパクトをもたらしている」(SHIFT)
多岐にわたる情シス業務をどう支援するのか
情報システム部門の業務範囲は、ITインフラの構築・保守、社内のシステム開発や管理、ヘルプデスク、セキュリティ対策など多岐にわたる。
「天才くんfor情シス」では、情報システム部門の業務に特化した8種類のAIテンプレート(※2025年10月時点)の他、利用企業ごとに異なる業務プロセスや業務範囲に合わせて、ユーザー自身が業務への適用範囲や使い方を選択、カスタマイズできるAIテンプレートを取りそろえているという。
例えば、情報システム部門の定常業務の一つであるセキュリティチェックについては、AIテンプレート「自社セキュリティ基準照合さん」「他社セキュリティチェック回答さん」が実施する。業務部門など現場からの一次問い合わせには「情シス問い合わせくん」が代理対応するとしている。
「情報システム部門が日々奔走する定常的かつ煩雑な業務を、個別業務に特化した生成AIツールで強力にサポートし、生産性と創造性を両立させる『攻めの情シス』づくりを後押しする」(SHIFT)
「天才くんfor情シス」の料金体系は、初期費用や基本料金なしの従量課金制となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「Pythonを抜いた」 いま最も使用されている言語とは GitHubの年次調査「Octoverse 2025」
GitHubは、ソフトウェア開発プラットフォーム「GitHub」を使用する開発者の動向を調査した年次レポート「Octoverse 2025」を公開した。
国土交通省が「MCPサーバ」公開 APIの知識不要、対話形式でのデータ取得が可能に
国土交通省は、APIの知識不要で、自然言語による対話形式で「国土交通データプラットフォーム」からデータ検索が可能なMCPサーバを公開した。
「Wi-Fi 7」の出荷が増えても「Wi-Fi 8」が登場しても、無線LANの未来は明るくない ABI Research調査
2025年第2四半期の無線LAN機器の出荷は世界全体で19%増となったが、「Wi-Fi 8」の登場を含めて将来を見通した場合、ABI Researchは無線LAN市場の未来は決して明るくはないと指摘する。

