AIで離職予兆を可視化する「freeeサーベイ」提供開始 どうリスク評価するのか、プライバシーは?:相談なしでの退職が小規模事業者の7割
freeeは、AIで従業員の離職予兆を可視化し、面談アジェンダを自動生成してフォローアップを支援する「freeeサーベイ」を提供開始した。
freeeは2025年12月11日、AI(人工知能)が従業員の離職予兆を可視化し、離職リスクのある従業員へのフォローアップを具体的に支援するサービス「freeeサーベイ」の提供を開始した。従業員の見えないSOSをAIで早期に検知し、面談アジェンダを生成することで離職防止をサポートするという。
相談なしでの退職が小規模事業者の7割
多くの小規模事業者では人材確保や育成を経営課題としているが、人事専任者の不在やリソース不足により、離職防止対策が後回しになりがちだという。
「従業員が退職の悩みを職場に相談しない割合は74%に上り、多くが退職を決意した後に意向を伝える傾向がある。突然の離職による採用コスト損失や現場の疲弊を防ぐには、離職の前兆を早期に察知することが人材定着の鍵だ」(freee)
どう離職リスクを評価するのか? プライバシーは?
freeeサーベイは、キャリア開発研究を専門とする法政大学の田中研之輔教授と共同開発したサーベイテンプレートを採用した。学術的知見に基づき、AIが従業員の離職リスクを4段階で自動評価し、対応が必要な従業員を可視化する。
従業員へのアンケートは月に1回実施し、回答時間を2分程度に抑えることで負担を軽減した。freeeの従業員ポータルや社内ツールへの通知で回答漏れを防ぎつつ、「匿名性を確保することで本音を引き出す設計」としている。
「freee人事労務」の従業員情報と自動連携して配信対象を簡単に設定できる他、時間外労働や深夜労働などの勤怠状況もワンクリックで確認できる。コンディション低下の背景となる客観的な長時間労働データとともに把握することで、精度の高いフォローアップにつなげる狙いだ。
専門知識不要で面談できるアジェンダ生成
離職リスクが高いと判断された従業員に対しては、AIが注意すべき観点を自動で整理し、面談アジェンダを生成する機能も搭載した。これにより、人事の専門的なノウハウがない担当者でも、従業員一人一人に最適なフォローアップを即座に実行できるという。
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