AI投資の成功率、レガシーアプリの刷新を優先した企業は3倍に 「現状維持」が招くリスク:「行動しないことには大きなコストが伴う」と警鐘 Cloudflare
Cloudflareは「2026年アプリイノベーションレポート」を発表した。アプリケーションのモダナイゼーションを優先する企業は、AIへの投資を成功できる可能性が高く、インフラ刷新がAIによる成功とセキュリティ強化の鍵であることが分かった。
Cloudflareは2026年1月16日(米国時間)、「2026年アプリイノベーションレポート」を発表した。同レポートの調査はQualtricsと提携し、2025年6月13日から7月21日に、従業員数1000人以上の企業のリーダー2351人を対象に実施された。
Cloudflareは「アプリケーションのモダナイゼーションは単なるIT目標ではなく、あらゆる業界の企業が競争優位を維持するための鍵である」と強調している。
AI活用のフェーズは「既存システムとの統合」にシフト
調査によると、アプリケーションのモダナイゼーションを優先する企業がAI(人工知能)を効果的に活用して高いセキュリティを維持できていた一方、技術的負債を抱えたままの企業は競争の遅れやコスト増大といった課題に直面していたという。
Cloudflareは「モダナイゼーションしないことは、市場全体が加速する中での後退を意味する」と指摘。旧来のシステムに固執する企業はAIのイノベーションを阻害する障壁に直面し、サイバー攻撃に対して脆弱(ぜいじゃく)なままになるとした。
先進的なリーダー企業が成長へ投資する半面、後れを取る企業は高額な保守費用と人材流出の悪循環に悩み、IT予算の大半を現状維持に費やすことで、競合他社との差が広がるという。
同レポートの主なハイライトは以下の通り。
- 最新のインフラストラクチャがAI成功の鍵
- アプリケーションをモダナイゼーションしている企業は、AI投資で明確なROI(投資対効果)を達成できる可能性が3倍高い。リーダー企業の93%が、ソフトウェアの更新こそがAI活用を強化するための最も重要な要素であると回答している
- AIへの考え方は「導入」から「統合」にシフト
- AIの競争は単に使う段階から、既存システムへ深く組み込む段階へと移っている。大手企業の91%は既存のポートフォリオにAIを組み込んでおり、74%が今後1年間に統合を倍増させる予定だという
- セキュリティは成長の推進力
- セキュリティをモダナイゼーションの取り組みと整合させる企業は、高度なAI成熟度に到達する可能性が4倍高い
- 行動しないことには大きなコストが伴う
- 更新を先延ばしにすることは大きなリスクとなる。モダナイゼーションが遅れている企業は、自社インフラに対する信頼度が85%低下しており、多くの場合、セキュリティ侵害が発生してから「事後的に」モダナイゼーションを推進している
- 多過ぎる技術ツールに対する懸念は共通
- 企業の96%が複雑な技術スタックに悩まされている。これに対し、リーダー企業の85%は重複するツールや「シャドーIT」の切り捨てを積極的に進め、迅速な移行を実現している
CloudflareのCEOマシュー・プリンス氏は「AIで成功するためには、モダンで安全なインフラを築くことが不可欠だ。本調査は、モダナイゼーションを優先する企業は速度と拡張性に優れたイノベーションを進められる一方、そうでない企業は次の攻撃対象になりやすいことを示している。AIや次のサイバー攻撃の波に対応できるようにビジネスをモダナイゼーションしなければ、それは現状維持ではなく、急速に取り残されることを意味する。この時代における勝者は、最終的にそのインフラによって決まることになる」と述べている。
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