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トヨタ系金融会社はなぜ「AIエージェントだけ」でも「RPAだけ」でもなく“併用”にしたのかトヨタファイナンスが実践、問い合わせ対応を13分→4分に

トヨタファイナンスは、顧客からの問い合わせ対応にAIエージェントを導入した。AIエージェントだけに任せるのではなく、既存のRPAロボットと役割を分担する仕組みだ。なぜ両者の併用を選んだのか。

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 自動車関連の金融サービスを手掛けるトヨタファイナンスは、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)のソフトウェアロボット(以下、RPAロボット)とAIエージェントを組み合わせて、顧客からの問い合わせメール対応業務を効率化した。1件当たり平均13分かかっていた作業時間を平均4分に短縮したという。

 1988年にトヨタ自動車から分離、独立したトヨタファイナンスは、自動車ローン事業とクレジットカード事業を中心に、スマートフォン決済や旅行、EC(電子商取引)事業などの金融サービスを展開している。同社は以前から、従業員によるAIツール活用や生成AIリテラシー向上に取り組むと同時に、RPAロボットによる業務自動化を進めてきた。

AIエージェントだけでも、RPAだけでもなく「組み合わせ」を選ぶ

 RPAロボットだけではなく、AIエージェントも導入したトヨタファイナンス。同社はどちらか一方を選ぶのではなく、両者を組み合わせて活用しているという。

 これまでトヨタファイナンスが自動化に取り組んできた対象は、主に定型業務だった。人による判断を伴い、案件ごとに内容が異なる非定型業務については、RPAロボットを中心とする従来の自動化技術だけでは、十分な投資対効果を得ることが難しいとの判断から、自動化が進んでいなかったという。検討を進める中で、同社はAIエージェントを導入し、RPAロボットとの組み合わせによる課題解決を目指した。

 トヨタファイナンスは2026年1月、顧客からの問い合わせメール対応業務でAIエージェントの本番運用を開始した。RPAロボットが顧客情報システムなどの既存システムから必要な情報を収集し、AIエージェントが回答案を作成した後、人が最終確認をする仕組みだ(図)。AIエージェントだけに曖昧な判断を任せるのではなく、RPAロボットと役割を分担することで、自動化の対象業務を広げられると判断した。

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図 問い合わせ対応業務フローのイメージ(出典:UiPathのプレスリリース)《クリックで拡大》

 RPAロボットとAIエージェントを組み合わせた結果、前述の通り問い合わせメール対応1件当たりの作業時間は平均13分から平均4分に短縮した。トヨタファイナンスでは月当たり数千件の問い合わせ対応が発生していることから、業務効率化の効果は大きいという。

 AIエージェントの開発手段として、トヨタファイナンスが選定したのは、自動化ツールベンダーUiPathの開発ツール「UiPath Studio」のAIエージェント開発機能「UiPath Agent Builder」だ。ベンダー選定では、市民開発の実現性や自動化機能の充実度、サポート体制を重視した。週次の定例会や迅速なデモ作成など、UiPathの支援体制も評価した。

経費精算業務への適用と市民開発体制の構築を進める

 トヨタファイナンスは、AIエージェントを活用する業務をさらに広げる考えだ。加えて経費精算業務では、UiPathの文書処理製品「UiPath IXP」を活用し、UiPath IXPで請求書情報を抽出した後、RPAロボットが後続処理を実行する仕組みの検証を進めている。

 AIエージェントの活用を社内に広げるには、情報システム部門だけでは十分なスピードで成果を生み出すことが難しい。そのためトヨタファイナンスは、現業部門の理解と協力を得ながら、市民開発体制の構築と発展を目指す。UiPathは2026年5月12日に本事例を公開した。

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