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社内のWindows環境で「数百のAIエージェント」を隔離実行 NVIDIAとMicrosoftが共同開発したデスクサイドマシンの全容「NVIDIA DGX Station for Windows」

NVIDIAは、Windows環境でAIエージェントを開発・実行するデスクサイドAIスーパーコンピュータ「NVIDIA DGX Station for Windows」を発表した。NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchipを搭載し、最大1兆パラメーターの最先端AIモデルをローカルで実行できるという。

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 NVIDIAは2026年6月1日(台湾時間)、台北で開催した「NVIDIA GTC Taipei」で、Windows搭載のデスクサイドAIスーパーコンピュータ「NVIDIA DGX Station for Windows」を発表した。

 常時稼働するAIエージェントを構築・実行し、エンタープライズアプリケーションやワークフローに連携させることを目的に設計され、最大1兆パラメーターの最先端AIモデルをローカルで実行できる。

WindowsとデータセンターAIのギャップを埋める

 これまで、AIモデルの学習(トレーニング)やファインチューニング、大規模な推論、マルチエージェント開発といった高負荷なエンタープライズAIワークロードの実行には、データセンター内で稼働するLinuxベースの強力なAIシステムが必要不可欠とされてきた。一方で、大企業の多くは、日常的な生産性向上、クリエイティブ、設計、エンジニアリングのアプリケーションにWindowsを活用している。

 「NVIDIA DGX Station」システム設計を基に構築されたDGX Station for Windowsは、デスクサイドAIスーパーコンピュータとしてこのギャップを解消する。NVIDIA GB300 Grace BlackwellクラスのAIインフラをWindowsエコシステムに直接導入し、強力なAIエージェントの構築・実行を可能にする。これにより、既存のWindowsアプリケーションや社内インフラとの連携に必要な演算能力を直接提供する。

DGX Station for Windowsの構成

 DGX Stationは、プロセッサに「NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchip」を搭載している。同スーパーチップは、強力な「NVIDIA Blackwell Ultra GPU」と高性能な72コアの「NVIDIA Grace CPU」を内蔵。これらを高速な「NVIDIA NVLink-C2C」インターコネクトで相互に接続しており、NVIDIAは「システム通信機能とパフォーマンスを大幅に向上させた」としている。

 最大748GBのコヒーレントメモリと最大20ペタフロップスのFP4パフォーマンスを備え、「NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Workstation GPU」と組み合わせることで、レイトレーシングによるビジュアライゼーションとシミュレーションを伴う最先端のAIコンピューティングを実現できる。

 DGX Station for Windowsは、ハイパースケールAIコンピューティングワークロードのパフォーマンスを飛躍的に向上させるように最適化された「NVIDIA ConnectX-8 SuperNIC」を搭載している。最大800Gb/sのネットワーク通信をサポートするConnectX-8 SuperNICは、AIワークロード向けに極めて高速なネットワークデータ転送と、より大規模なワークロード向けに複数のDGX Stationシステム間の高速接続を可能にする。

常時稼働型AIエージェントの全容

 Microsoftとの共同開発で誕生したDGX Station for Windowsは、専用のエージェントインフラとして機能する。数百のエージェントが同時にタスクを実行するなど、エージェントを大規模に運用することも可能だ。

 強力なAIエージェントを構築して、3D設計やエンジニアリングアプリケーションと連携させることで、開発者、デザイナー、エンジニアは、ツールとプロセスを理解するインテリジェントなアシスタントを活用して、反復的な作業を自動化し、生産性を高められる。

 企業のITチームにとって、DGX Station for Windowsは、GB300環境への導入において、安全で管理されたプラットフォームを提供する。組織が既に依存しているWindowsのセキュリティ、コンプライアンス(法令順守)およびフリート管理インフラを拡張できる。AIエージェントはこの管理された環境内で展開・運用され、使い慣れたMicrosoftツールを通じて管理される。

 Linuxワークロードは、「Windows Subsystem for Linux」を通じて同レベルの管理機能のサポートを得られる。展開やシステム更新などのエンタープライズグレードの機能は、組織がフリート全体でセキュリティ、コンプライアンス、運用の即応性を維持するのに役立つ。

NVIDIA OpenShellによる安全なエージェント開発と展開

 自律型エージェントは、その動作、ツールの操作、システム全体との相互作用を管理する、安全な実行環境で開発・展開する必要がある。自律型エージェント向けの、オープンソースでセキュリティを設計段階から考慮したランタイム「NVIDIA OpenShell」により、新しいWindowsのセキュリティと隔離機能を基に、各エージェントに個別の隔離されたサンドボックスを作成。アプリケーション層の操作とインフラ層のポリシー適用を分離する。

 システムによる操作プロンプトに依存する代わりに、OpenShellは新しいWindowsプリミティブを使用してエージェントが実行される環境に制約を課す。このため、たとえエージェントがポリシーを無効化したとしても、ポリシーを上書きしたり、認証情報や個人データを漏えいさせたりすることはできない。

 「DGX Station for Windowsは、自律型エージェントの展開と最先端モデルの開発から、高スループットな推論、データサイエンス、フィジカルAIに至るまで、あらゆるエンタープライズAIワークフローに対応するよう設計されており、MicrosoftおよびWindowsのエンタープライズ向け管理機能の全てを備えている」(NVIDIA)

 DGX Station for Windowsは、ASUSTeK Computer(ASUS)、Dell Technologies、GIGABYTE、HP、MSI、Supermicro Computerから2026年第4四半期に発売される見込みだ。

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