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【専門家に聞く】AI主導の「エージェント型クラウド移行」とは? 4つのビジネス成果AI時代を生き抜くITインフラ戦略

生成AIのビジネス活用が加速する一方で、既存のITインフラがAI技術を想定しておらず、課題が表面化しています。AI時代のモダナイゼーションと現場の課題解決を両立させる次世代の手法「エージェント型のクラウド移行」について、Q&A形式で解説します。

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この記事の概要

  • インフラとAI活用の「綱引き状態」
    • 生成AIへの投資効果は明確な一方で、多くの企業がデータや既存インフラの対応不足というジレンマに直面しています。
  • AIが主導する「エージェント型移行」への進化
    • 従来の手作業による移行評価から、AIがシステムの依存関係を可視化しコード変更まで提案する自律的な手法へとシフトしています。
  • 「Microsoft Azure」がもたらす4つの成果
    • 業務の俊敏性向上、AI向けデータ統合、強固なセキュリティ、高水準のコストとパフォーマンスというメリットを実現します。

 生成AIへの投資対効果はかつてないほど高まっており、生産性の向上やイノベーションを通じて実際のビジネス価値をもたらしていることが明確になっています。一方でIT部門は限られた予算やサイバーセキュリティの脅威といった深刻な現実課題を抱えています。本記事では、このイノベーションと現場課題の「綱引き状態」を解消するクラウドインフラ刷新の未来について、日本マイクロソフトの小杉靖氏(Cloud & AI プラットフォーム統括本部 業務執行役員 統括本部長)のお話を基に解説します。

なぜ今、AI対応のクラウドインフラ整備が急務なのか

Q なぜ今、企業にとってAI対応のクラウドインフラ整備が急務なのでしょうか?

A 「AIによるイノベーションの推進」と「現場のIT課題」の間で起きているジレンマを解消するためです。

 多くの企業で以下のような理想と現実の乖離(かいり)が起きています。

  • AI未対応の既存ITインフラ
    • 「企業の70%が自社のデータアーキテクチャはAIに対応できていない」「ITリーダーの60%が現在のインフラがAIの進展を妨げている」という状況が示されています。
  • 山積する現実の課題
    • コストと予算の最適化、サイバーセキュリティの脅威、慢性的なITスキル不足など、現場には回避できない喫緊の課題がのしかかっています。

 小杉氏は、クラウドを活用することで、どちらか一方を優先するのではなく、この「綱引き状態」にある2つの事項を全て実現できると強調しています。


従来の手作業から進化する「エージェント型移行」

Q 従来のクラウド移行手法とは異なる次世代の手法「エージェント型移行」とはどういうものですか?

A AIエージェントが自律的にIT環境を把握して、コードの書き換え提案を支援する動的な手法です。

 これまでのクラウド移行は「6つの“R”」(Rehost:リホスト、Replatform:リプラットフォーム、Refactoring:リファクタリング、Repurchase:再購入、Retain:リテイン、Retire:リタイア)という枠組みで語られてきました。しかしエージェント型の移行とモダナイゼーションのモデルに進化すると、人間が手動でワークロードを分類して移行パスにマッピングする必要はなくなっていきます。

  • 自動マッピングと可視化
    • AIエージェントが全環境のサーバやアプリケーション、データベースを発見し、依存関係を自動的にマッピングします。
  • AI支援によるコード変更
    • どのワークロードがIaaSやPaaSへ移行可能かを可視化し、AI支援によるコードの書き換えを提案します。
  • 移行速度と生産性の劇的な向上
    • エージェント型ツールの活用により、技術的負債を蓄積させることなく、従来比4倍の移行速度や、ITおよびセキュリティ運用における46%の生産性向上を達成した事例もあります。

Microsoft Azureを選択する4つの理由

Q AI活用に向けた基盤として「Microsoft Azure」を選ぶと、どのようなビジネス成果が期待できますか?

A 「俊敏性」「データ統合」「セキュリティ」「コストパフォーマンス」という4つの成果を獲得できます。

  • 業務の俊敏性を最大化
    • ビジネス変更への対応時間が78%短縮され、イノベーションに注力できる時間が69%増加します。
  • AIを統合データで最大限活用
    • 分散したデータサイロから脱却し、ベクトル検索や「GitHub Copilot」「Microsoft 365 Copilot」との連携など、次世代AIアプリケーションに必要な機能を単一プラットフォームで容易に利用できます。
  • コードからクラウドまでのセキュリティ
    • 「Microsoft Defender for Cloud」などを通じて、物理データセンターやクラウドインフラ、さらにはAIアプリケーションを含むワークロード層に至るまで、多層的かつ包括的な保護を提供します。
  • コストパフォーマンス
    • Windows ServerやSQL Serverなどの自社ワークロードの統合、ERPなどのエンタープライズシステムとの連携など、高いコスト効率と管理性を実現します。

Azure移行による企業の成功事例

Q 実際にAzureへ移行した企業では、どのような効果が出ていますか?

A グローバル企業で、大幅なコスト削減やパフォーマンス向上、開発スピードの加速といった劇的な成果が出ています。

 小杉氏は以下のような具体的な成功例を挙げます。

  • 米国大手食品メーカー
    • 移行支援ツールを利用してわずか3カ月でクラウドへ移行。コストを57%削減し、パフォーマンスを40%改善、セキュリティリスクを50%低減させました。
  • グローバル光学機器メーカー
    • 約80ものオンプレミスシステムをクラウドへ移行し、無制限のスケーラビリティを獲得。新規環境のセットアップ時間を「数週間」から「数時間」に短縮しました。
  • プロスポーツリーグ
    • 欧州のリーグではリアルタイムでのデータ収集・分析に、北米のリーグではファンエンゲージメント向上のための安全でアジャイルな基盤としてAzureを活用しています。

柔軟なアプローチで始めるクラウド移行

Q クラウド移行への準備が整っていない企業は、どこから始めるべきですか?

A まずは「クラウドを自社環境に拡張する」という一歩目から始めることが可能です。

 全ての企業がすぐに完全な移行を実現できるわけではありません。Microsoftは柔軟なアプローチを用意しています。

  • ハイブリッド環境での管理
    • オンプレミスやマルチクラウド環境を残したままでも、一部をクラウドに拡張・接続することで、全体の集中管理や可視性、セキュリティを実現できます。
  • クラウド変革は「連続的なプロセス」
    • 移行とモダナイゼーションは一時的なプロジェクトではなく一つの連続体です。ワークロードに応じたルートをガイドし、企業のペースに合わせたクラウド投資の最適化を支援します。

自律型AIと共に歩む、これからのインフラ戦略

 AIファーストの世界において、レガシーシステムからの脱却は、企業の成長に不可欠なステップです。既存の課題を解決し、飛躍的な成長を遂げるためには、静的な手作業から「AIエージェントがけん引する自律的なモダナイゼーション」へのシフトを目指すのが望ましい道筋といえます。


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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2026年8月13日

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