「取りあえずChatGPT」はもう古い? 2社に1社が複数AIを併用、企業はどう管理すべきか:Oktaが2万以上の組織アクセスデータを分析
Okta Japanは、企業におけるAIツールの利用実態をまとめたレポートを発表した。Okta Platformの2万以上の組織における4年間の匿名化されたアクセスデータを分析したものだ。
Okta Japanは2026年7月17日、「Okta Enterprise AI Index」を発表した。同調査は、2022年6月から2026年6月までの4年間、Okta Platformの2万以上の組織を対象とした匿名化アクセスデータを基に、109のAI製品・ツールを74の製品スイートに統合して分析したものだ。
レポートでは、4年間における顧客アカウントの増加率が4倍を超えるAIアプリケーションを「AIネイティブ」、4倍以下の既存アプリケーションを「AI強化型」と位置付けた。この基準で企業アカウントの純増数を算出した結果、AIネイティブに分類されるAnthropicが首位、OpenAIが2位となった他、AI強化型に分類されるGoogle Workspaceが3位、GitHubが4位となった。
2026年春に起きたAIツールの「世代交代」
レポートによれば、企業アカウント数で2026年3月にAnthropicがOpenAIを逆転し、翌4月には月間アクティブユーザー数(MAU)でも両者の順位が入れ替わったことが明らかになったという。
企業で使われるAIツールは、GitHub Copilotに代表される「オートコンプリート」型や、ChatGPTに代表される「チャット」型が主流だった時期を経て、現在は人間による絶え間ない指示を必要とせずに複雑なタスクをこなす「AIエージェント」型の段階に移行しつつあるという。
2025年春に「Cursor」や「Claude Code」などのAIエージェント型開発ツールが登場して以降、特定のAIネイティブアプリケーションは急激な成長を示しており、上位3社であるAnthropic、OpenAI、Cursorは、同時期にどの既存の巨大プラットフォームよりも多くの新規アカウントを獲得している。
ただし、総量で見ると、「Microsoft 365」や「Google Workspace」といったAI強化型の既存サービスが依然として市場の大半を占めている。AIネイティブの中では首位のAnthropicでも、アカウント数はMicrosoft 365の半分に満たず、MAUは10分の1にも届いていない。
特定AIプラットフォームへのロックインを避ける傾向
企業が特定のAIプロバイダーへの依存を避ける傾向も明らかとなった。
2026年6月時点で、全体の約57%の企業が2つ以上のAIプラットフォームを併用しており、単一プロバイダーのみを利用する企業の割合は同年5月から6月の1カ月間で1.2ポイント減少した。
用途に応じて複数のAIツールを組み合わせる「適材適所」のアプローチが加速していることを示す結果だ。
セキュリティの課題と接続基盤の役割
AIエージェントの導入が広まるにつれて、新たなセキュリティ課題も浮上している。
企業がAIエージェントを新たな「デジタルワーカー」として扱うようになる中で、管理者には、自社のAIエージェントについて「どこにいるのか」「何に接続できるのか」「何ができるのか」という3つの問い(セキュリティ管理)への対応が求められている。
Okta Japanは、人・システム・AIエージェントが複数のプラットフォームをまたいで連携する「マルチベンダー」時代において、「アイデンティティーレイヤー」が重要な基盤になると結論付けている。
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