AIエージェントで「約7人に1人が法令違反リスク」 古いルールを参照させた代償とは:経営層の3割は“無関与”(1/2 ページ)
KiteRaは、AIエージェントを利用または検証している企業のデータガバナンスに関する実態調査の結果を公表した。古い社内ルールや最新版かどうか分からないデータをAIエージェントが参照し、規定や法令に違反しそうになった、あるいは実際に違反した回答者が13.4%に上った。
社内規定SaaSを提供しているKiteRaは2026年9月3日、「企業のGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)に関する実態調査 vol.4(データガバナンス)」の結果を発表した。調査は20歳以上のビジネスパーソン1万1075人を対象に、2026年8月12〜14日にインターネットで実施した。
勤務先でのAIエージェントの利用状況では「利用・検討していない」が36.1%で最多、次いで「分からない」が27.9%だった。以下、「全社的に利用している」が11.4%、「一部の部門で利用している」が9.6%、「複数の部門で利用している」が7.4%、「導入を検討している」が4.8%、「試験導入・検証を行っている」が2.7%と続く。全社的な利用、複数部門での利用、一部部門での利用、試験導入・検証を合わせた「利用/検証中」は約3割(31.1%)となった。
以下、勤務先でAIエージェントを利用または検証していると回答した1206人に、データガバナンスの方針や社内規定・データの管理状況、AI活用の課題を尋ねた。
約7人に1人が規定/法令違反のリスク、実際に損害につながった割合は
AIエージェントが、古い社内ルールや最新版かどうか分からないデータを連携させたり、それらを参照したりしたことによるトラブルや「ヒヤリとした」経験を複数回答で尋ねたところ、「特にトラブルやヒヤリとした経験はない」が30.8%で最多だった。一方、実害やその一歩手前に当たる回答も一定数を占めた。
規定や法令の違反に関わるリスクは約7人に1人(13.4%)、会社の損害につながった経験は約12人に1人(8.0%)に当たる。KiteRaは、AIが参照する情報の正確性や最新性が、日常的な判断や処理だけでなく、規定、法令への対応や企業のリスクにも関わり得るとしている。
シャドーITは44.9%、シャドーAIは38.7%
所属部署・部門での状況を尋ねた設問では、情報システム部門が把握・管理していない外部サービスやクラウドツールの利用、いわゆるシャドーITが「ある」という回答が44.9%を占めた。AIツール利用を情報システム部門が把握していないシャドーAIが「ある」との回答は38.7%、会社が把握、管理していない場所に社内データや文書を保存、コピー、共有するシャドーデータが「ある」という回答は36.2%だった。
社内規定やデータに関する情報を、会社が利用を許可していない、または利用許可の有無が分からないAIツールに入力、共有した経験があるとの回答も多い。「会社が利用を許可していないAIツールに入力・共有したことがある」と「利用許可の有無が分からないAIツールに入力・共有したことがある」を合わせると約5割(49.7%)に達した。企業規模別では、従業員1001人以上の大企業に勤める回答者の42.6%が経験ありと答えている。
勤務先が保有する社内規定やデータの最新性・正確性については、「ある程度信頼できる」が50.4%、「とても信頼できる」が19.0%だった。一方で「あまり信頼できない」(17.2%)と「全く信頼できない」(3.7%)を合わせた約2割(20.9%)は、信頼できないと感じている。
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