環境構築ステップ・バイ・ステップ
WindowsにRuby1.8.6をインストールする
@IT編集部
2009/3/9
Windows環境にRuby(1.8.6)とライブラリ管理システム「RubyGems」、そしてWebアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」をインストールしてみよう(編集部)
Rubyを始めるための環境構築
Rubyは、オブジェクト指向プログラミングができるスクリプト言語として注目を集めているプログラミング言語の1つです。また、日本語によるドキュメントが豊富に揃っていることからも、Webアプリケーションを中心にRubyが採用されることが多くなってきています。
Rubyを生み出したのは、Matzこと、まつもとゆきひろ氏です。まつもと氏は、プログラマがストレスを感じることなく、プログラミングを楽しめるような言語としてRubyを設計しています。
今回は、Windows環境にRuby(1.8.6)とライブラリ管理システム「RubyGems」、そしてWebアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」をインストールする方法を紹介します。
なお、本稿ではWindows XP Professional Version 2002にService Pack 3を適用した環境でインストールしています。Ruby 1.9系統のインストールについては、「WindowsにRuby1.9.1をインストールする」で紹介しています。
関連記事: | |
プログラミングは人生だ――まつもとゆきひろ http://www.atmarkit.co.jp/fcoding/articles/tengoku/01/matz.html |
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WindowsにRuby1.9.1をインストールする http://www.atmarkit.co.jp/fcoding/articles/ruby191/ruby191a.html |
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@IT Coding Edge Ruby/Rails関連記事インデックス http://www.atmarkit.co.jp/fcoding/index/ruby.html |
Ruby 1.8.6をインストールする
Rubyをインストールする場合、ソースコードを入手して自分でコンパイルする方法と、WindowsやLinuxなどのプラットフォーム別に配布されているバイナリ(インストーラ)を利用する方法の2種類があります。
バイナリの場合、Ruby本体だけでなく関連するライブラリがパッケージされていたり、ウィザード形式でインストールされたりするため、簡単にRubyプログラミング環境の構築ができます。
今回は、Windows向けに用意されているバイナリを使ってRubyをインストールします。Windows向けのバイナリはいくつか種類がありますが、Ruby 1.8.6をサポートしている「One-Click Ruby Installer for Windows」を使います。ウィザードは英語ですが、その名前のとおりクリックだけでRubyがインストールできるため、つまづくことはないでしょう。
関連リンク: | |
One-Click Ruby Installer for Windows http://rubyinstaller.rubyforge.org/wiki/wiki.pl |
One-Click Ruby Installer for WindowsのWebサイトから[Download]ページへのリンクをたどってください。これまで公開されたRubyのバージョンによって、それぞれのバイナリが用意されています。今回は、Release Candidate(リリース候補版)ではなく、本稿執筆時点で最新安定版である「1.8.6-26 Final Release」をインストールします。
ダウンロードページはRubyForgeにあります |
「ruby186-26.exe」をダウンロードします。ファイルを実行すると、インストールウィザードが起動します(Windowsの設定によっては「セキュリティの警告」が表示されるかもしれません)。
[Next]ボタンを押すと、「License Agreement(使用許諾契約)」が表示されます。[I Agree(同意)]ボタンを押してインストールを継続します。
「Choose Components」画面では、Ruby本体のほかにインストールする付属コンポーネントを選択できます。デフォルトでは、「SciTE」と「Enable RubyGems」にチェックが付いています。
SciTEは、オープンソースのソースコードエディタ(英語版)です。Rubyプログラミングは、通常のテキストエディタでも可能なので、不要であればチェックを外してください。
RubyGemsは、Rubyのライブラリ管理システムです。Ruby on Railsを始めとしたさまざまなプラグインのインストールやアップデートで使うため、このまま一緒にインストールしてしまいましょう。
「Choose Install Location」画面では、Rubyのインストール先を設定できます。本稿では「c:\ruby」にRubyをインストールします。続く「Choose Start Menu Folder」画面では、Windowsの[スタート]メニューの登録先が設定できます。これもデフォルトのままでインストールします。
「Install」ボタンをクリックすると、インストールが開始されます。また、PATHの設定も同時に行われています。
正しくRubyがインストールされたかどうか、コマンドプロンプトからRubyのバージョンを呼び出してみましょう。コマンドプロンプトの起動は、[スタートメニュー]−[アクセサリ]−[コマンド プロンプト]とたどるか、「ファイル名を指定して実行」の名前欄に「cmd」と入力します。
コマンドプロンプトに、
ruby -v |
と入力してください。
ruby 1.8.6 (2007-09-24 patchlevel 111) [i386-mswin32] |
と、表示されれば、Rubyは無事にインストールされています。
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