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連載.NETで簡単XML 第1回 XML超入門 |
プログラマーにとって重要度を増すXML
XMLは、いま、ひたひたとプログラマーの近くに忍び寄っているのである。「XML? そんなの知らないよ。XML Webサービスもやらないし、関係ないよ」と思っている場合ではないのである。XMLは着実にプログラマーに近づいて来ているのである。そんな馬鹿なと思ったVisual Studio .NET(以下VS.NET)プログラマーは試しに以下のような実験をしてみるとよいだろう。まず、C#のWindowsアプリケーションのプロジェクトを作成してほしい。C#の代わりにVisual Basic .NETを使っても同じような結果が得られる。そして、プロジェクトを作成したフォルダを見てみよう。
では、このフォルダにある拡張子が「.resx」のファイルをテキスト・エディタで開いてみる。
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拡張子が「.resx」のファイル |
次は、拡張子が「.csproj」のファイルだ。
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拡張子が「.csproj」のファイル |
さらに、拡張子が「.csproj.user」のファイルも見てみよう。
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拡張子が「.csproj.user」のファイル |
これらはすべてXML文書である。つまり、VS.NETを使ってプログラミングを行っていると、XMLなど関係ないと思っていても、いつの間にか大量のXML文書がハードディスクに作られていくわけである。「このファイルを直接読み書きするわけじゃない。自動的に作られるものだから、XMLなど知らなくても問題ないじゃないか」と思う人もいるだろう。それはある意味で正しい。しかし、情報を保存するためにXML文書を利用するのは、VS.NETだけに限った特徴ではない。かつて、Windows用のプログラムが情報を保存するには.iniファイルという単純なテキスト・ファイルを使っていた。その後、これはより高度な構造を持つレジストリに取って代わられた。だが、たった1つのレジストリにあらゆるプログラムの情報を保存していると、どんどんレジストリが肥大化していく弊害があった。いまでは、XML文書にさまざまな情報を保存するのがトレンドである。そのため、プログラムを作成する際に、XML文書に情報を保存することが求められる可能性もある。
このようなトレンドは、決してVS.NETやWindowsの世界に限定されたものではない。例えば、ソース・コードをビルドするためのAntというツールがある。これはJavaで記述されたプログラムだが、ビルドするルールを記述するファイルをXML文書として記述する。さまざまな分野で、XMLはプログラマーに迫りつつあるといえるだろう。もう逃げたり無視したりする時期ではない。いまここで、少しだけXMLを学んでみようではないか。
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INDEX | ||
.NETで簡単XML | ||
第1回 XML超入門 | ||
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1.プログラマーにとって重要度を増すXML | |
2.簡単なXML文書 | ||
3.ネストする要素、属性、空要素、コメント、XML宣言 | ||
4.XMLにおける名前空間 | ||
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「連載 :.NETで簡単XML」 |
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