連載
Enterprise Library概説

Enterprise Libraryの基本ツールと導入手順

市川 龍太
2005/06/11
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Enterprise Libraryのインストール

●Enterprise Libraryの入手

 Enterprise Libraryは次のページからダウンロードできる。ただしダウンロードするには、.NET Passportへの登録が必要だ。

 Enterprise Libraryは.NET Framework 1.1上で開発されたため、インストールするマシンには.NET Framework 1.1がインストールされている必要がある。また、ソース・コードとともに配布されるNUnit用のテスト・コードを利用するには、NUnit 2.1.4以降のバージョンがインストールされている必要がある。

 NUnitの最新版(本稿執筆時点でバージョン2.2.2)はSourceForge.netから入手可能である。

●Enterprise Libraryのインストール手順

 それではインストール手順を解説していく。

 ダウンロードしたファイル(本稿執筆時点のものは「EnterpriseLibraryJan2005.exe」)をダブルクリックしよう。すると、次の画面のようなセットアップ用のウィザードが立ち上がり、インストールが開始される。

Enterprise Libraryの「インストール開始」の画面([Welcome]ウィザード)
ダウンロードしたファイル(本稿執筆時点のものは「EnterpriseLibraryJan2005.exe」)をダブルクリックすると、セットアップ用のウィザードが立ち上がり、インストールが開始される。

 ウィザードの[Next]ボタンを次々とクリックして、インストールを進めていこう。「ライセンス条項確認」画面、「ユーザー情報入力」画面が表示され、その後で次のような「インストール先フォルダの確認」の画面が表示される。

「インストール先フォルダ確認」の画面([Destination Folder]ウィザード)
ウィザードの[Next]ボタンを次々とクリックしてインストールを進めていくと、「インストール先フォルダの確認」の画面が表示される。
  [Compile Enterprise Library]チェックボックスがオンの場合(デフォルト)、インストール終了後に、前述したバッチ・ファイルのBuildLibrary.bat(自動ビルド・バッチ)とCopyAssemblies.bat(自動コピー・バッチ)が実行される。

 「インストール先フォルダ確認」の画面で、[Destination Folder](=インストール先フォルダ。この画面の例では「C:\Program Files\Microsoft Enterprise Library\」となっている)を確認した後で[Next]ボタンをクリックして、インストールを先に進める。

 すると、次のような「インストール構成確認」の画面が表示される。

「インストール構成確認」の画面
「インストール先フォルダ確認」の画面で、[Destination Folder]を確認した後、さらにインストールを先に進めていくと、「インストール構成確認」の画面が表示される。

 この「インストール構成確認」の画面で、インストールしたいApplication BlockやQuick Startサンプルなどを個別に選択できる(デフォルトでは、すべてのApplication BlockとQuick Startサンプルがインストールされる設定になっている)。

 ここで[Next]ボタンをクリックすれば、「最終確認」の画面へと進み、実際のインストール作業が開始される。

 以上でインストールは完了である。

●Enterprise Libraryインストール後の[スタート]メニューの内容

 インストールが終わると、[スタート]メニューに実行ファイルへのショートカット項目などが追加されている。以下の画面は、Enterprise Library(のすべての内容)をインストールした場合の内容である。

[スタート]メニューに登録されたEnterprise Libraryの項目一覧
「Application Blocks for .NET」という項目の配下に、インストールされたすべてのApplication Blockが登録されている。

 従来のApplication Blockだと、Application Blockごとに、[スタート]メニューに登録されるため、一貫性がなく見にくかった。しかし、Enterprise Libraryは、各Application Blockのソース・コード、Quick Startサンプルが1つにまとめられた形で登録される。このため非常に見やすく、扱いやすい。

 最後に、2005年3月にEnterprise Libraryに新しく追加されたUpdater Application Block Version 2.0をインストールした後の[スタート]メニューも示しておく。

[スタート]メニューに登録されたUpdater Application Block Version 2.0の項目一覧
Enterprise Libraryとは独立した形で[Updater Application Block v2]が登録されている。

 上の画面を見ると、(Enterprise Libraryの正規版リリース以降に追加された)Updater Application Block Version 2.0が、Enterprise Libraryとは別に登録されていることに違和感を持たれるかもしれない。

 これはあくまで筆者の推測なのだが、Updater Application Block Version 2.0のソース・コードを見ると、ほかのApplication Blockの構造と随分違うことが分かる。このことから、恐らく既存のUpdater Application Block Version 1.0のコードを再利用するために、Enterprise Libraryの開発チームとは別のチームが作業を行ったため、Enterprise Libraryから独立する形で配置されたのだろう。

 そういった理由から「Enterprise LibraryのConfigurationコンソール」からUpdater Application Block Version 2.0を利用することはできない。それ故にUpdater Application Block Version 2.0では、「独自にインストールされるConfigurationコンソール」を利用することになる(なおUpdater Application Block Version 2.0用のConfigurationコンソールは、Updater Application Block Version 2.0と依存関係にあるConfiguration Application BlockとCryptography Application Blockのみが利用可能である)。Updater Application Blockの次バージョンで、Enterprise Libraryに完全に統合されることを期待したい。

【Enterprise Library Tips】
Enterprise LibraryのConfigurationコンソールでUpdater Application Block Version 2.0を利用するには?

 簡単な設定で、Enterprise LibraryのConfigurationコンソールからUpdater Application Block Version 2.0を使用することもできる。

 これを行うには、Updater Application Block Version 2.0のインストール・ディレクトリ(例えば、「C:\Program Files\Microsoft Patterns & Practices\Updater Application Block 2.0」)直下の「Common」ディレクトリの中にある次の4つのファイルを、Enterprise Libraryのインストール・ディレクトリ(本稿の例では、「C:\Program Files\Microsoft Enterprise Library」)直下の「bin」ディレクトリ内にコピーすればよい。

  • Microsoft.ApplicationBlocks.Updater.ActivationProcessors.dll
  • Microsoft.ApplicationBlocks.Updater.Configuration.Design.dll
  • Microsoft.ApplicationBlocks.Updater.dll
  • Microsoft.ApplicationBlocks.Updater.Downloaders.dll

 以上、今回はEnterprise Libraryの基本ツールの内容、そしてインストール手順までを解説した。次回はData Access Application Blockを例にして、具体的なEnterprise Libraryの活用方法やEnterprise Libraryを拡張する方法について解説する予定である。End of Article


 INDEX
  連載:Enterprise Library概説
  Enterprise Libraryの基本ツールと導入手順
    1.Enterprise Libraryを使いこなすための基本ツール
    2.各Application BlockとConfigurationコンソールの依存関係
  3.Enterprise Libraryのインストール
 
インデックス・ページヘ  「Enterprise Library概説」


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