[トライアル版連動企画]
Webアプリケーションの作成が一通り理解できる基礎講座


藤井 等
ボーランド株式会社
2001/1/17

第3回 EJBの作成手順を覚えよう

 クライアントの開発

■EJBテストクライアントウィザード

 次に、このEJBにアクセスするクライアントを開発する。作成したEJBにアクセスするクライアントモジュールは、EJBテストクライアントウィザードによって生成できる。

 [ファイル|新規]メニューを選択し、[EJBテストクライアント]を実行する。ウィザードでは、次のように項目を設定する。

項目
対象JavaBean SaisenbakoBean
パッケージ myfirstejb
クラス SaisenbakoBeanClient
ベースクラス (空白)
ログメッセージの生成 (チェックする)
メイン関数の生成 (チェックする)
ヘッダーコメントの生成 (チェックしない)

画面9 EJBテストクライアントウィザード (クリックすると拡大します)

■JSP Beanの作成

 作成したテストクライアントはmain()メソッドを持ち、これ単体でもEJBクライアントとして使用できる。しかし、ここでは、JSPを用いて、WebクライアントからEJBにアクセスしてみよう。

 まず、JSP Beanを作成する。このBeanは、SaisenbakoBeanClientを継承して作成する。[ファイル|新規]でオブジェクトギャラリーを表示し、[新規]ページで[JavaBean]を選択する。ウィザードでは、次のように項目を設定する。

項目
パッケージ myfirstejb
クラス名
SaisenbakoJspBean
親クラス myfirstejb.SaisenbakoBeanClient
オプション
Public (チェックする)
デフォルトコンストラクタを
生成
(チェックする)
main関数の生成 (チェックしない)
サンプルプロパティの生成 (チェックしない)
ヘッダーコメントの生成 (チェックしない)

画面10 JavaBeanウィザード (クリックすると拡大します)

 生成されたコードのコンストラクタを修正する。コンストラクタでは、create()メソッドを呼び出し、EJBへのアクセスを初期化する。

public SaisenbakoJspBean() {
  create();
}

 また、Beanデザイナーを使ってdouble型のプロパティfeeを追加する。デザイナーは、以下のコードを生成する。

private double fee;
public double getFee() {
  return fee;
}
public void setFee(double newFee) {
  fee = newFee;
}

 [プロジェクト|プロジェクトのメイク]を選択し、コンパイルを実行する。

■JSPの作成

 [ファイル|新規]メニューを実行し、[JavaServer Page]を選択する。

項目
パッケージ myfirstejb
名前 saisenbako
送信フォームの作成 (チェックする)
オプション
エラーページの生成 (チェックしない)
サンプルBeanの生成 (チェックしない)

画面11 JSPウィザード (クリックすると拡大します)

 次のステップでは、[Beanの追加]ボタンを押して、作成したBean[myfirstejb.SaisenbakoJspBean]を追加する。追加したBeanの設定項目は、次のとおりである。

項目
クラス myfirstejb.SaisenbakoJspBean
ID bean0
スコープ session

 生成されたJSPコードを次のように修正する。

<%@ page contentType="text/html; charset=Shift_JIS" %>
<HTML>
<HEAD>
<jsp:useBean id="bean0" scope="session" class="myfirstejb.SaisenbakoJspBean" />
<jsp:setProperty name="bean0" property="*" />
<TITLE>
saisenbako
</TITLE>
</HEAD>
<BODY>
<H1>
EJB版オンライン賽銭箱
</H1>
<%
if (request.getParameter("Submit") != null) {
bean0.pay(bean0.getFee());
bean0.setFee(0.0);
}
%>
<FORM method="post">
<BR><BR>
<INPUT TYPE="SUBMIT" NAME="Submit" VALUE="Submit">
<INPUT TYPE="RESET" VALUE="Reset">
<HR><BR>
賽銭額を入力 : <INPUT NAME="fee"><BR><BR>
<HR><BR>
</FORM>
こっそり賽銭箱の中身をのぞくと...<BR>
<%= bean0.getAmount() %> 円 あります。
</BODY>
</HTML>

 

アプリケーションの実行

JBuilderで学ぶWebアプリケーション構築(第2回)
  ■EJB開発のためのJBuilder4 Enterpriseの設定
■セッションBeanの設定

  ウィザードの実行
  Beanデザイナーによる設計
  配布ディスクリプタの定義  
■クライアントの開発
  EJBテストクライアントウィザードを使う
  JSP Beanを作成する
  JSPを作成する
  ■アプリケーションの実行
  EJBコンテナの起動
  JSPの実行
  Interbase Application Serverへの配布


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