BIOSセットアップを呼び出すキーを見つけるには平野謙/デジタルアドバンテージ |
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PCの初期状態を設定する「BIOSセットアップ」は、PCを管理・保守するなら、必ず触れる機会のある重要なPCの設定メニューである。BIOSセットアップを呼び出すには、PCの起動時に特定のキーをキーボードから入力するのが一般的だが、厄介なのは、このキーの種類がPCのベンダや機種によって異なることである。
BIOSセットアップを呼び出すキーの種類は、PC起動時の初期画面で表示されることが多い。しかし、なかにはユーザーが誤って設定するのを防ぐといった理由で、このキーの種類を表示しないPCもある(BIOSセットアップの設定で、キーの表示/非表示を設定変更できることもある)。特に最近のPCでは、ベンダのロゴを全画面に表示するなどして、初心者にとっては難解な初期画面の英語のメッセージ表示を隠蔽する、という傾向が広がっているので、管理者にとってはなおさら厄介だ(BIOSの設定を変更したり、起動時にEscキーを押したりすれば、全画面ロゴが消えて初期化メッセージが表示されるようになるPCもあるが)。
初期画面で表示されるBIOSセットアップを呼び出すキー |
上はAward BIOS搭載のデスクトップPC、下は日本IBM製ノートPCの初期画面だ。赤い線で囲った部分に、それぞれDELキー(Deleteキー)またはF1キーでBIOSセットアップを呼び出せることが表示されている。このようにPCの起動時にキーの種類が表示されるなら話は簡単なのだが… |
このような場合、もちろん基本はPCの取扱説明書やベンダのサポートWebサイトなどを参照してBIOSセットアップを呼び出すキーを探すことだ。しかし、そうした情報が得られなくても、呼び出すキーを自分で探すことは可能だ。というのも、BIOSセットアップを呼び出すキーの種類は限られており、多くのPCでは以下に記す代表的なキーをBIOSの呼び出しに用いるからだ。
BIOS設定画面に入るための代表的なキー:
[F1]、[F2]、[F8]、[F10]、[F12]、[Delete]、[Tab]
あとは、これらのキーを1つずつ試していけば、かなり高い確率でBIOSセットアップにたどり着くことができる。
ここで注意しなくてはならないのは、キーを押すタイミングだ。このキー入力のタイミングはBIOSによってはかなりシビアであり、正しいキーを押している場合でさえ、BIOSセットアップを呼び出せないことがある。そこで、PCの電源を入れてディスプレイに何か表示されたらすぐに、呼び出しキー(あるいは呼び出しキーと思われる上記のなかの1つ)を1秒間に1〜3回程度の頻度で連打してみる。あまり頻繁に連打すると、BIOSがキーボードのテストに失敗してキーボード・エラーを起こすことがあるので注意したい。
また、BIOSによっては上記のキーをBIOSセットアップ呼び出し以外の用途に割り当てている場合もある。例えば、特定のキーで起動デバイスを手動選択できるメニューが表示されるような場合もある。つまり、キーを探す試行錯誤の最中に、BIOSセットアップ以外のメニューなどを呼び出すこともあるので、その際はあわてないでメニューから抜けるなど対処しよう。
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