連載 PCメンテナンス&リペア・ガイド

第2回 PC本体にアクセスしてハードウェア構成を調べる

1. PCの外観からハードウェアを確認する

林田純将
2001/03/24

まずPCの前面部分からチェックする

筆者が使用しているデスクトップPC
本連載では、このデルコンピュータ製Dimension 4100というPCを例に解説していく。

 PCのハードウェア構成をWindows上で調べた後は、実際にPC本体を調べてみよう。まずは、本体の前面を見ると、たいていはCD-ROM(もしくはDVD-ROMかCD-R/RW)ドライブが搭載されている。フロッピードライブも前面にある。それから、日本電気のVALUESTARや、ソニーのVAIOなどのような家庭向けPCでは、前面にUSBポートやIEEE 1394ポートなどが配置されていることも多い(前面と背面の両方に装備されていることもある)。一方、筆者が使用しているデルコンピュータ製PCのようなビジネス向けモデルの場合、USBポートは背面だけに配置されていることが多い。また、ビジネス向けモデルでは、IEEE 1394ポートや光デジタル端子のようなAV系の端子類を標準搭載していることは少ない。そのほか、ZipドライブMOドライブなどをオプション(場合によっては標準で)として用意していることもある(以下の写真の)。

 
Dimension 4100の前面部分
DVD-ROMドライブ(前回調べたようにサムソン製)とフロッピードライブ、それから、オプションとして用意されているZipドライブも搭載している。そのほか前面にはポート類などはなく、かなりシンプルな構成となっている。
 
  5.25インチ幅のドライブ・ベイ :
DVD-ROMドライブ×1台が装着されている。ソフトウェアMPEGデコーダを使えば、DVDタイトルも楽しめる。もちろん、CD-ROMドライブとしても機能する。その下のドライブ・ベイは空いているように見える(もしかしたら前面には表れていないだけで、内部に何かデバイスが装着されているかもしれない)。空きのベイには、内蔵用CD-R/RWドライブなどを増設できる。
 
  3.5インチ幅のドライブ・ベイ:
現在はZipドライブ×1台が装着されている。Zipは、3.5インチ・フロッピー程度の大きさのメディアに、最大250Mbytesのデータを記憶することができるリムーバブル・ストレージだ。ケースの外観から見る限り、Zipドライブの下にも、もう1台分の空きベイがあることがうかがえる。
 
  フロッピードライブ:
利用頻度が減っているとはいえ、デバイス・ドライバのインストールやデータ交換などで未だに使われることが多いのがフロッピー・ディスクだ。メディアの挿入口がフロントパネルに作り込まれているので、ほかの種類のドライブに交換することはできない、と考えた方がよい。

 ちょっと注意が必要なのは、ドライブ・ベイの空きは、PC本体の前面を見ただけでは判断できないということだ。上の写真の場合、5.25インチ幅/3.5インチ幅のベイは、それぞれ1つずつ空いているように見える。しかし、表面には何も露出していなくても、何かデバイスが内部に装着されている場合もある。従って、確実にドライブ・ベイの空きを調べるには、PCのケースを開けて内部をのぞいてみるしかない。

PCの背面をチェックする

 次にPCの背面を見てみよう。一般的にPCの背面には、前面と比べて多数のコネクタが配置されている。このうち、標準的によく利用されるインターフェイスや、古くからPCに標準装備されてきたインターフェイスのコネクタは、マザーボードに直接実装されていることが多い。これらのコネクタは、「バックパネルI/O」などと呼ばれる部分に配置されている(下の写真)。一方、標準的でないインターフェイスや、交換可能でないと都合が悪いインターフェイスは、拡張カードによって実装される(下の写真)。

Dimension 4100の背面
一般的にタワー型ケースのPCでは、この写真のように、一番上には電源ユニット、その下にバックパネルI/O、そして一番下に拡張カードのスロットが装備されていることが多い。

 バックパネルI/O部分には、主にモデムやISDN TA(ターミナル・アダプタ)、WorkPadやWindows CEマシンなどとの接続に使われるシリアル・ポート、プリンタとの接続に使われるパラレル・ポート、キーボードやマウスを接続するためのPS/2ポート、さらにUSBポートがある。最近の周辺機器は、ほとんどがUSB対応になっているため、USBポートだけでも十分だという声もあるが、まだまだ古い周辺機器を使うユーザーも多いため、特にビジネス向けPCではシリアル/パラレル・ポートを実装していることが多い。

Dimension 4100のバックパネルI/O部分
ここにあるコネクタ群は、マザーボードに直接実装された標準装備のインターフェイスである。このうちPS/2コネクタは、キーボードとマウスでまったく同じ形をしているが、周辺部分の色やアイコンで区別できる(コネクタの色については、後述のコラムを参照)。また、機種によってはディスプレイやイーサネット、オーディオの入出力ポート、ゲーム・ポートなどが、ここに配置されている場合もある。
 
  PS/2キーボード・コネクタ:
通常は1ポートのみ装備されている。PS/2マウス・コネクタと区別できるよう、コネクタ周辺部が紫色に着色されている。
 
  PS/2マウス・コネクタ:
通常は1ポートのみ装備されている。PS/2キーボード・コネクタと区別できるよう、コネクタ周辺部が緑色に着色されている。

 
  USBポート:
写真のように2ポート装備されていることが多い。4ポート装備するPCでは、バックパネルI/Oに2ポート、そのほかの個所に2ポート装備することが多い。
 
  パラレル・ポート:
通常は1ポートのみ装備されている。
 
  シリアル・ポート:
1〜2ポートを装備する。最近は1ポートのみの場合が多くなってきた。

 背面には、PCIカードやAGPのグラフィックス・カードといった拡張カードのコネクタ部分も見える。グラフィックス・カード、モデム・カード、サウンド・カード、イーサネット・カードなど、拡張カードの種類は多岐にわたる。

Dimension 4100の拡張カード部分
コネクタの部分から、拡張カードが3枚装着されていることがうかがえる。3枚とも前回Windows 2000上で調査した結果、その正体はある程度分かっている。
 
  ディスプレイ・コネクタ:
AGPスロットにNVIDIA製GeForce 256というグラフィックス/アクセラレータを搭載したグラフィックス・カードが挿さっている。
 
  サウンド関連のコネクタ:
サウンド・カードにはSoundBlaster Live!が採用されている。右から、デジタル出力、ライン入力、マイク入力、ライン出力1/2など音声入出力端子が並んでいる。その隣には、ジョイスティック/MIDI用のコネクタ(左端にある黄土色の15ピン・コネクタ)もある(コネクタの色については、下記のコラムを参照)。
 
  モデムのモジュラ・ジャック:Dimension4100に標準搭載されているのは、通信速度56Kbits/s対応のモデム・カードだ。
 

コネクタの色分け
 
最近のPCの背面を見ると、各コネクタが色分けされていることに気付く。これは、正しい組み合わせでコネクタとケーブルを接続するための工夫で、ケーブルとコネクタそれぞれの色を合わせれば、正しく接続できるようになっている。コネクタと色の対応は、Microsoftが取りまとめている「PC System Design Guide」というWindows PCのための基本設計方針を記したドキュメントが標準となっている(PC System Design Guideのホームページ)。以下に主要なコネクタと色の対応を示す。

コネクタの種類 色の名称
PS/2キーボード 紫色(Purple)
 
PS/2マウス 緑色(Green)
 
パラレル・ポート 赤ワイン色(Burgundy)
 
シリアル・ポート 青緑色(Turquoise)
 
USB 黒色(Black)
 
IEEE 1394 灰色(Grey)
 
マイク入力 桃色(Pink)
 
音声入力(ライン入力) 明るい青色(Light blue)
 
スピーカー/サブ・ウーファー出力 オレンジ色(Orange)
 
音声出力(ライン出力) ライム(Lime)
 
MIDI/ゲーム・ポート 金色(Gold)
 
ディスプレイ出力(アナログVGA) 青色(Blue)
 
ディスプレイ出力(デジタル) 白色(White)
 
ビデオ映像出力 黄色(Yellow)
 
SCSI、ネットワーク、電話線など なし
各コネクタと色の対応
これはPC Design Guide 99(1999年版)で推奨されている配色である。

 1999年以降に販売されたPCなら、基本的に上記の配色に従って設計されているはずだが、製品によってはコネクタに着色されていない場合もある(たとえばDimension 4100の場合、前出の写真のようにシリアル/パラレル・ポートは着色されていない)。また、1999年以前のPCでは、各PCメーカーが独自に配色を決めていた時期があったため、上表とは色が異なる場合があるので注意したい。さらに、上表で色が割り当てられていないコネクタについても、メーカー間で配色が統一されていないので注意が必要だ。

 
  関連記事 
第1回 Windows上で調べられるPCのハードウェア構成
資料
ケーブル&コネクタ図鑑

  関連リンク 
PC System Design GuideのホームページENGLISH
 
 

 INDEX

  [連載]PCメンテナンス&リペア・ガイド
  第2回 PC本体にアクセスしてハードウェア構成を調べる
    コラム:プロセッサの種類やクロック周波数をフリー・ソフトウェアで特定する
  1. PCの外観からハードウェアを確認する
    2. PCの内部を見てハードウェアを確認する
 
「連載:PCメンテナンス&リペア・ガイド」
 


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