連載 PCメンテナンス&リペア・ガイド第2回 PC本体にアクセスしてハードウェア構成を調べるコラム:プロセッサの種類やクロック周波数をフリー・ソフトウェアで特定する 林田純将 |
前回、Windows 2000上からでも調べられるハードウェア構成の調べ方について触れ、プロセッサの種類についても管理ツールで表示できると書いた。ただ、標準の[コンピュータの管理]ツールでは、プロセッサの種類として、「Family」や「Model」などといったID番号しか表示されない。これでは、自分のPCのプロセッサがPentium IIIなのか、Celeronなのかさえ分からない。そのため前回では、プロセッサ名とIDの対応表を掲載した。
しかし、オンライン・ソフトウェアを使えば、もっと簡単にOS上からプロセッサのチェックが可能だ。前回の補足として、プロセッサのさまざまな仕様を明らかにするソフトウェア「WCPUID Version 3.0」を紹介しよう。このソフトウェアを利用すれば、自分のPCに搭載されているプロセッサの種類やクロック周波数はもちろん、内蔵のキャッシュ・メモリの容量や対応する命令セットまで、非常に詳細にプロセッサについて調べることができる。また、WCPUIDは基本的にはプロセッサの種類や動作クロックを調べるものだが、チップセットやマザーボードに関する情報も収集できる。こうしたハードウェアの情報を詳しく調べたい方も、ぜひ、このソフトウェアを試してみてほしい。
WCPUIDの入手方法と使い方
WCPUIDは、作成者のH.Oda!氏がホームページにて公開しているフリー・ソフトウェアである。2001年3月15日の時点では、最新版のバージョン3.0がダウンロード可能だ。インストールは、WCPUIDのアーカイブ・ファイルを実行して適当なフォルダ(例えばC:\Program Files\WCPUID)に解凍するだけだ。そのフォルダに解凍されたファイルの中からWCPUID.EXEを実行すると、WCPUIDが起動する(以下の画面)。
WCPUIDを起動した直後の画面 | ||||||||||||
WCPUIDは、PCに搭載されているプロセッサの種類やクロック周波数などを、Windows上から調べるためのユーティリティである。これは筆者のPC(デルコンピュータ製Dimension 4100)でバージョン3.0を起動したときの画面だ。 | ||||||||||||
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WCPUIDによるプロセッサの詳細機能の調査結果 |
このようにWCPUIDは、クロック周波数だけではなく、プロセッサがサポートしている命令セットなども表示してくれる。かなり詳細なスペックを調べることが可能だ。 |
関連記事 | |
第1回 Windows上で調べられるPCのハードウェア構成 |
関連リンク | |
WCPUIDが公開されているWebページ |
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[連載]PCメンテナンス&リペア・ガイド | ||
第2回 PC本体にアクセスしてハードウェア構成を調べる | ||
コラム:プロセッサの種類やクロック周波数をフリー・ソフトウェアで特定する | ||
1. PCの外観からハードウェアを確認する | ||
2. PCの内部を見てハードウェアを確認する | ||
「連載:PCメンテナンス&リペア・ガイド」 |
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