連載 PCの理想と現実 第5回 USBの建前と本音、IEEE 1394の理想と現実? コラム:次世代P1394bは家電にも向かない元麻布春男 |
現在、P1394bのアプリケーションとして最も有力視されているのは家庭内ブロートバンド・ネットワークだろう。次の2001年3月に開かれるWinHEC(Windows Hardware Engineering Conference:Microsoftが主催するWindows関連のハードウェア開発者会議)でも、P1394bはホーム・ネットワークの項に分類されている。しかし、100BASE-TXのネットワーク・カードが1000円台で購入できること、無線LANのIEEE 802.11bが低価格化していることを考えれば、家庭内ネットワークといえども、どれだけP1394bが必要とされているかは疑問だ。しかも、100BASE-TXの低価格化を考えれば、そう遠くない将来、ギガビット・イーサネットへの移行が起こるハズだ。IEEE 802.11bより高速なIEEE 802.11aの登場も、遙かかなたではなくなりつつある。
P1394bでは、高いデータ転送レートを実現するために、Betaモードと呼ばれる転送モードが設定され、このモードに対応したコネクタとして、現在の4ピンや6ピンとまったく異なるBetaコネクタが定義される。既存のコネクタと互換性を持たせたBilingualコネクタもあるが、今でも広く普及しているとは言い難いIEEE 1394に、3つも4つもコネクタがあるというのは分かりにくく、おおよそコンシューマ向けではない。ネットワーク用途としての可能性がゼロではないものの、PCにも家電にも不向きな気がしてならない。
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IEEE 1394の理想と現実(1) | ||
IEEE 1394の理想と現実(2) | ||
コラム:iLINKが持つ互換性の問題 | ||
コラム:次世代P1394bは家電にも向かない | ||
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