第1回 まさかわが社の顧客情報が漏えいするとは!

根津 研介
園田 道夫
宮本 久仁男
2004/10/30
※ご注意
本記事はフィク ションであり、実在の人物・組織などとは一切関係ありません。

 衝撃の事実

 平山さんにも手伝ってもらいながら作業に没頭していたときだった。再び久保部長が駆け込んできた。

久保部長 「顧客管理システムの開発プロジェクトのことは知ってるか?」
中村君 「いえ、聞いていませんけど」
久保部長 「ウチには珍しくシステム化の話が進んでいて、顧客管理システムというのを開発してるんだ」
平山さん 「そういえば、契約していましたよね。契約書を見たことがあります」
久保部長 「そうだ。で、開発というのはA社に頼んでいるんだが、どうやらそこにもウチのお客さんのデータが出ているらしいぞ」
中村君 「ええっ?」

 衝撃の事実だった。開発委託先から漏えいした可能性も考えなければならない。社内だけだったらこれまで調べた情報で何とか絞り込めるが(それでも犯人特定まで至らないかも知れない)、委託先というのはどうやって調べればいいのか?まさか委託先に乗り込んでいって直接調べるわけにもいかないだろう。

小野さん 「委託先ですか。うーん。これは厳しいなあ」

 トラブルになって妙に元気だった小野さんもさすがにお手上げらしい。しかし、それでも何とかしなければならない。何とかできないと会社がどうなるのか。「もしかしたら会社が潰れるのでは……」。目の前が真っ暗になりながら、中村君はぼうぜんとするしかなかった。


◆次回予告◆

 委託先にまで顧客データが出ていることが分かった。信頼回復を目指すためには原因調査はしっかりしなければならないが、委託先から漏えいしていた場合にはどうすればいいのか?次回、さらなる危機が中村君に降りかかる。

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Index
まさかわが社の顧客情報が漏えいするとは!
  Page1
まさか、最悪の事態?
  Page2
さあ、調査開始だ
  Page3
ファイルはどこに?
  Page4
とにかくログ!もっとログを!
  Page5
見えてきた解決の糸口
Page6
衝撃の事実


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