ストレージの選定
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ストレージの選定は、仮想化導入においてサーバ以上に気を付けて検討しなければならない点である。ご存じのとおり、ストレージの検討では、ディスク容量もさることながら、それ以上にスループットについての注意が必要となる。ストレージ選定の難しさは、ある程度の規模になると複数のXenServerからストレージが共有して利用されるということにある。以下では、XenServerのバイナリと管理領域のためのストレージと仮想ディスクを格納するためのストレージについて選定のヒントを紹介する。
■XenServer用ストレージ
ローカルディスクまたはSANブートを行う場合には、ファイバチャネル・ストレージに16GB以上の空きがあればXenServerをインストールすることができる。SANブート時にはマルチパス構成がサポートされないので注意が必要である。XenServer導入で必要となるディスク容量は、XenServerが使用するディスク容量の16GBに、仮想マシンのディスク容量を追加した分である。
■仮想ディスク用ストレージ
仮想ディスクのストレージ容量については、XenServerのローカルディスクをext3としてフォーマットする場合(デフォルトは論理ボリュームを使用する)とNFSを使用する場合には、シンプロビジョニングで仮想ディスクを割り当てられる(実際に使う分だけ領域が確保される)。そのほかのストレージを使用した場合には仮想ディスクのサイズがそのままストレージに割り当てられる。仮想化を行うと容易に仮想マシンが作れるため、当初予定していた以上のディスク容量が必要になってしまいがちである。ストレージ容量は余裕をもってサイジングすることをお勧めする。
シングルサーバの場合には、SAS、SATAで接続されたディスクのほか、NFS、iSCSI、ファイバチャネル接続されたディスクを使用できる。また、USBメモリをストレージとして使用することも可能であるが、これは恒常的に使用するというよりは、むしろ仮想ディスクの移行性を高めるものである。
複数のXenServerからストレージを共有する場合には、NFS, iSCSI, ファイバチャネルSANまたは一部のSASディスクを使用する。これらのストレージの機能差は、NFSを使用した場合には前述したようにシンプロビジョニングや仮想ディスクのスナップショットが可能となることであり、XenServer HA構成を組む場合にはハートビート用にiSCSIまたはFCの共有ストレージが必要となることである。
また、XenServerの特徴的な機能の1つに、ストレージサービスがある。XenServer 5.0ではネットアップのストレージと「Dell EqualLogic」のストレージに対してネイティブ接続が可能である。これらストレージとはiSCSIでのみ接続されるが、多くの部分でXenServerがストレージに対して直接制御を行う。例えば、仮想ディスクと仮想マシンのスナップショットでは、自動的にストレージ側のスナップショット機能が実行される。ストレージ側でスナップショットが実行されるため、仮想マシンのパフォーマンスの劣化なく多世代のスナップショットが可能である(実際にはスナップショットの回数には制限がある)。
以上、今回はサーバとストレージの導入の要件と導入の際のヒントとなる情報を紹介した。次回は、導入時のサイジングについて解説を行う。
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Index | |
第5回 XenServerのハードウェア要件 | |
Page1 XenServerの要件 XenCenterの要件 |
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Page2 XenServerの購入 リテール製品 OEM製品 |
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Page3 ストレージの選定 XenServer用ストレージ 仮想ディスク用ストレージ |
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