Apollo改めAIRプログラミング入門(4)
AIRの新機能、電子署名とシステムトレイの利用方法
クラスメソッド株式会社
杉浦篤史
2007/11/13
編集部注:この連載をより深く理解するためには、連載「Apolloプログラミング入門」も併せてご覧ください。
Adobe AIRのベータ2版が公開!
2007年10月1日にAdobe AIR ベータ2が公開されました。ベータ1からは大きく変更された点もあり、いくつか新しい機能が利用できるようになりました。以後この連載では、次のバージョンになるまではベータ2を使用して行っていきます。
今回はベータ2の新機能の中からシステムトレイアイコン機能について解説します。まずは、サンプルのAIRアプリケーションをこちらからダウンロードして使ってみてください(*注意:AIRアプリケーションを実行するにはランタイムをインストールしておく必要があります。まだインストールしていない方は、こちらからダウンロードして、インストールしてください)。
いかがでしょうか? システムトレイを使うことによってアプリケーションの表現力・使い勝手に広がりが出ることが実感できると思います。この機能を実際に活用する方法を解説します。
■ AIRの開発環境としてのFlexBuilder 3
その前に、AIRの新しいランタイムおよび、開発環境としてFlexBuilder 3のベータ2版を使うように準備します。Adobe Labsからダウンロードできますので、以下からダウンロードしましょう。
編集部注:FlexBuilder 3とそのインストール方法について詳しく知りたい読者は、「Flex/AIRの開発環境Flex Builder 3を使ってみよう」をご参照ください。
また、ベータ1をすでに入れている場合は、特に理由がなければアンインストールした方がいいでしょう。ベータ1の有効期限は2007年12月11日までです。
AIR ベータ2からの変更点を押さえておこう
システムトレイ機能を解説する前に、ベータ2からの重要な変更点を押さえておきましょう。AIR ベータ2からAIRアプリのパッケージを作成するときに電子署名が必須となりました。そのため、CA(認証局)が発行した証明書か自己署名の証明書が必要となります。
編集部注:電子署名について詳しく知りたい読者は、セキュリティ用語辞典の[電子署名]をご参照ください。
また、AIRプロジェクトの開始の仕方も以前と若干変わりましたので、システムトレイアイコン機能の解説の前に簡単に説明します。
■ AIRプロジェクトを開始するには?
以前と違い、FlexProjectで[Application type]を指定するようになりました。ここで、[Desktop application(runs in Adobe AIR)]を選択すると、AIRプロジェクトとなります。
図1 [Application type]の指定 |
■ AIRパッケージの作成時の電子署名
メニューの[Project]→[Export Release Version]を選ぶか、[Export]から[Export Release Version]を選択し実行します。
進めていくと、以下のようなDigital Signature画面になります。AIRパッケージを作成するには[Export and sign an AIR file with a digital certificate]を選択する必要があります。ここで[Certificate](証明書)を指定するのですが、ない場合は[Create...]ボタンをクリックして自己署名の証明書を作成します。
図2 証明書の作成 |
[Create...]ボタンをクリックすると、証明書の作成ウィンドウが表示されるので、発行者・パスワード・ファイル名を指定して[OK]ボタンをクリックします。
図3 証明書の項目を入力 |
以下のように、証明書が発行されフォームに反映されます。これでAIRパッケージが作成できるようになります。
図4 証明書発行 |
[Finish]ボタンをクリックすると、パッケージが作成されます。AIRパッケージも以前とはアイコンが変わりました。
図5 新しいAIRパッケージのアイコン |
以上のように、ベータ2よりAIRパッケージの作成には証明書を付ける手順が必要となりましたので、覚えておきましょう。
それでは次ページより、Windowsのシステムトレイを利用する方法について解説していきます。
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Apollo改めAIRプログラミング入門(4) | ||
Page1 Adobe AIRのベータ2版が公開! AIR ベータ2からの変更点を押さえておこう |
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Page2 システムトレイにアイコンを表示するには? |
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Page3 システムトレイアイコンのtooltipとメニューを表示 アイコンをアニメーションさせて分かりやすくする システムトレイを活用して使い勝手を向上させる |
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