Apolloプログラミング入門(1)

背景が透けて表示されるApolloアプリを作成してみよう

クラスメソッド
横田聡
2007/3/28


先週パブリックアルファ版が公開されたApollo。パイロットユーザーだった著者がデスクトップアプリケーションの作成方法をお伝えする

パブリックアルファ版

 AdobeSystemsは3月19日、Apolloパブリックアルファ版をAdobeLabsにて公開しました。昨年筆者が参加したイベントAdobeMAXのセッションやAdobeエバンジェリストを招いた勉強会にて何度かデモアプリやソースコードを見ていましたが、ついに一般のデベロッパーが触れるようになったのです。

 Apolloとは、HTML、JavaScript(Ajax)、Flash、Flex、PDFを連携させてデスクトップアプリケーションを簡単に作ることができるプラットフォームです。Apollo自体はOSの違いを吸収するRuntimeとして提供され、Windows、Mac、(Linuxも予定)上で同じアプリを動かすことができます。

 また、ブラウザの動作の違いをなくすためにMacで使われているブラウザSafariのベースとなっているエンジンWebkitをApolloのRuntimeに内蔵していますので、いままでのWebアプリケーションのようにOSやブラウザを意識して開発をする必要はありません。

 Apolloアプリの開発はすぐに始めることができます。なぜならば既存の技術(例えばHTML、JavaScript、Flash、Flex)で開発されたアプリにApollo用の設定ファイルを記述するだけで完成してしまうからです。もちろん、Apollo独自の機能をプログラムに追記して特徴あるアプリを開発することもできます。

 Apolloアプリは、デスクトップアプリケーションとして動作しますので、いままでブラウザの制限でできなかったことがいくつか実現できます。例えば、ローカルファイルアクセス、透明ウィンドウ、ウィンドウなしアプリ、自由な形のウィンドウ、ネットワーク切断時の起動などです。

 ほかにも、サーバー側の最新版をチェックして自動アップデート、ActionScriptからJavaScriptのイベント呼び出し、JavaScriptからActionScriptのイベント呼び出しなど、パブリックアルファ版の時点で実現できています。正式リリース時には、システムトレイ常駐、デスクトップ環境情報の取得、Apolloアプリ上へのファイルドロップなど、筆者にとって念願だった夢のような機能を簡単に実現することができそうです。

 本稿では、Apolloアプリを簡単に作る例を紹介します。

  • 簡単にApolloアプリを作る
    • HTMLから簡単Apolloアプリ作成
    • Flexから簡単Apolloアプリ作成

ApolloランタイムとSDKのダウンロード

 AdobeLabsからApolloのランタイムとSDKをダウンロードします。

 Apolloランタイムのインストールはすぐに終わります。ApolloSDKは解凍してパスを通しておきます(このときデスクトップなどには展開しないでください。ファイルパスに日本語が入っていると正しく認識されません)。

 adlコマンドはApolloアプリを実行します。adtコマンドはApolloアプリを配布形式(AIR)にします。Apolloランタイムがインストールされた状態でAIRファイルを実行するとApolloアプリのインストールが始まります。

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 INDEX
Apolloプログラミング入門(1)
Page1
パブリックアルファ版│ ApolloランタイムとSDKのダウンロード
  Page2
HTMLから簡単Apolloアプリ作成
  Page3
AIRファイルの作成とインストール│Flexから簡単Apolloアプリ作成




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