マイクロソフト認定技術資格試験「MCP/MCSEラーニングブック」70-293:Planning and Maintaining a Microsoft Windows Server 2003 Network Infrastructure 編2-1.ホスト名 名前解決 宮本 寿夫/澤村 孝太郎 |
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問題 01-02-01 ネットワーククラスとサブネット | |
問題 02-01-01 ゾーン | |
問題 03-01-06 入力フィルタと出力フィルタ | |
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ドメイン名前空間における管理範囲をゾーンといいます。ゾーンはネットワークごとに作成する必要があります。Windows Server 2003には、次のような複数の種類のゾーンが用意されています(図2-1)。
図2-1 DNSゾーン |
●プライマリゾーン
このDNSサーバがプライマリサーバとして管理し、レコードを更新するゾーンです。ゾーン情報ファイルはテキストファイルとして保持するか、あるいはActive Directoryに統合されます。
●セカンダリゾーン
プライマリサーバが保持しているゾーンのコピーを作成します。ゾーン情報の更新はプライマリサーバでのみ行われます。また、セカンダリゾーンを保持するDNSサーバは、プライマリサーバから定期的にゾーン情報の転送を受けるセカンダリサーバとなります。
ゾーン情報はテキストファイルとして記録されます。
●スタブゾーン
NSレコードとSOAレコードのみを含むゾーンを作成します。このゾーンを持つDNSサーバは、自らは名前解決を行わず、ほかのDNSサーバに名前解決要求を転送します。
●Active Directory統合ゾーン
Windows 2000 ServerやWindows Server 2003のDNSサーバとActive Directoryドメインが利用できるときには、プライマリゾーン、スタブゾーンをActive Directoryに保存することができます。
■POINT■
UNIXコンピュータがDNSサーバの動的更新に対応していないことが考えられます。この場合、DNSのゾーンに手動でUNIXコンピュータのAレコードを追加すれば、ほかのコンピュータからアクセスできるようになります。
DNSサーバのhostsファイルを編集すれば、DNSサーバはUNIXコンピュータにアクセスできるようになりますが、DNSクライアントはアクセスできません。したがって、この選択肢は誤りです。
リソースレコードについて、以下に説明します(表2-1)。
レコード名 | 説明 |
Aレコード(Address) | ホスト名をIPアドレスにマップするためのレコードです |
CNAMEレコード(Canonical NAME) | ホスト名を別のプライマリ名または正規名にマップするためのレコードです |
MXレコード(Mail Exchanger) | ホスト名をメールサーバのホスト名にマップするためのレコードです |
PTRレコード(Pointer) | IPアドレスをホスト名にマップするためのレコードです |
SOAレコード(Start Of Authority Record) | 新しいゾーンを追加したときに作成される最初のレコードです。ゾーンの情報をどの程度の期間使用し、どれくらいの頻度で更新する必要があるのか、といった情報が含まれています |
SRVレコード(Service) | DNSドメイン名を、Active Directoryドメインコントローラなどの特定の種類のサービスを提供するコンピュータの一覧にマップするためのレコードです |
表2-1 リソースレコード |
■KEYWORD■
●前方参照
IPアドレスからホスト名などの属性情報を調べることです。
●逆引き参照
前方参照とは逆に、IPアドレスからホスト名などの属性情報を調べることを、逆引き参照といいます。
●ゾーン
DNS名前空間での管理範囲のことです。DNSサーバが2つのドメインを管理する場合、それぞれのドメイン(WindowsのドメインではなくDNS名前空間)に対応するゾーンを作成します。
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