Insider's Eye2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(1)
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本記事は、(株)メディアセレクトが発行する月刊誌『Directions on Microsoft日本語版』 2004年1月号 p.20の「2005年、更新ラッシュを迎えるサーバーOS」を、許可を得て転載したものです。同誌に関する詳しい情報は、本記事の最後に掲載しています。 |
Microsoftの最新のWindowsロードマップによれば、Windows Server向けに計画されているネットワーク保護機能の提供は延期される見通しだ。また、2005年にリリースされるコード名でR2と呼ばれるWindows Serverの暫定バージョン向けに当初計画されていた機能のいくつかは、R2のリリースから18〜24カ月後に提供されるWindows Longhorn Serverに組み込まれることになった。こうした延期により、Microsoftはネットワーク保護技術をめぐるCiscoとの取り組みで調整を図れるほか、Windows Serverのリリースのペースを維持できることになる。ただし、今回の新しいロードマップでは2005年上半期にあまりに多くのリリースが集中しているため、計画が予定どおりに進まない可能性もある。
2008年へ向けたWindowsロードマップ
Microsoftは、2005年上半期、Windows Server 2003の最初のService Pack(SP)をリリースする。これには、Windows XP SP2で導入されたセキュリティ・フィックスのほか、セキュリティ構成ウィザードなどの新機能が含まれる。さらにMicrosoftは2005年下半期には、コード名でR2と呼ばれるWindows Server 2003の初めての暫定バージョンをリリースする。R2では、ブランチ・サーバの管理の簡略化やアクセス管理の合理化などが実現する。またR2には、Active Directory Application Mode(ADAM)やWindows SharePoint Servicesなど、すでに出荷済みの機能パックが基本サーバOSに統合されることになりそうだ。
Windowsのロードマップ(画像をクリックすると拡大表示されます) |
R2の後は、WinFX for Windows Server 2003とでも呼ぶべき機能パック(正式名称は未定)が、Windows XP向けの同様の機能パックより6〜12カ月遅れて、恐らく2007年に提供される見通しだ。この機能パックは、既存のWindows Server 2003システムにLonghornの一部の機能やAPIのサポートを提供する(アプリケーション間メッセージング・システムのIndigoなど)。また、Longhorn Serverのフル・バージョンのリリースも同じころになる見通しだ。Longhorn ServerはLonghornクライアントと同一のコード・べースを基盤とし、MicrosoftのNetwork Access Protection(NAP)とAnywhere Access機能を搭載する。
クライアントに関しては、Microsoftは2006年にWinFX for Windows XP機能パック(正式名称は未定)を出荷する見通し。こちらも、Longhornの一部の機能やAPIのサポートをWindows
XP SP2に追加するための機能パックだ。フル・バージョンのLonghornクライアントOSも同時期のリリースが予定されている。
さらにMicrosoftはWinFSのリリース手段を用意する必要もある。WinFSは当初Longhorn向けに計画されていた新しいファイル・システムだが、その後、スケジュールが延期されている。Service
Packで新機能をリリースするという従来のパターンに従えば、この機能は2007年にLonghornの最初のService Packに含まれることになるかもしれない。
INDEX | ||
Insider's Eye | ||
2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(1) | ||
2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(2) | ||
コラム Ciscoのネットワーク保護技術NACとの統合 | ||
2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(3) | ||
「Insider's Eye」 |
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