Insider's Eye

2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(3)

Michael Cherry
2005/01/05
Copyright (C) 2004, Redmond Communications Inc. and Mediaselect Inc.

さらなる延期か? 機能削減か?

 Windows Serverの新しいロードマップによれば、2005年に多くのリリースが予定されている(コラム「厳しさを増すWindowsリリースの開発計画」を参照)。

 Windows Server部門は2004年中に、Windows Server 2003 SP1のリリース候補(RC)のほか、Windows Update Services 1.0(パッチの配布を簡略化するためのツール)のベータ版、Windows Server 2003 R2のベータ版を提供するとしている。さらに同チームは、HPC(高性能コンピューティング)にターゲットを据えたWindows Server 2003エディションのソフトウェア開発キット(SDK)の提供も予定している。

 また同チームは2005年上半期には、Windows Server 2003 SP1、Windows Update Services 1.0(Software Update Servicesの後継版)、AMDの64ビット・プロセッサとIntelのx86-64プロセッサ向けに設計したWindows Server 2003とWindows XPの各バージョンをリリースし、2005年下半期には、Windows Server 2003 Compute Clusterエディション(HPCエディション)の製品版、Windows Server 2003 R2、Windows Storage Server 2003 R2、およびLonghornクライアント/サーバのベータ2(Longhorn Serverで初めてフル機能を備えたベータとなる)をリリースする計画だ。

 こうしたリリースをすべて管理し、その一方ではセキュリティ関連のパッチや製品のバグ・フィックスも提供しなければならないとなると、Windowsチームにとっては過大な負担となるだろう。そのため、2年ごとのリリース・サイクルをMicrosoftが予定どおりに守るためには、さらに機能を削減したり、搭載を延期したりといった調整が必要となるかもしれない。End of Article

厳しさを増すWindowsリリースの開発計画

 下図は、2006年までに予定されているWindowsのリリースを示している。2005年上半期に多くのリリースが予定されているため、何かしら遅れが生じた場合には、ほかのリリースにも影響が及ぶことになるだろう。

2006年までに予定されているWindowsリリース(画像をクリックすると拡大表示されます)

 Microsoftは2005年上半期に、多数の新版やSP、リリース候補、ベータ版のリリースを計画している。Microsoftは常々、きちんと準備が整うまではいかなるソフトウェアも出荷しない姿勢を強調しているが、この図はWindowsのリリース・スケジュールがいかに厳しいかを示しており、どこかで少しでも遅れが生じれば、ほかのリリースにも影響が及ぶことになりかねない。なお、この表には依然としてメインストリームのサポート期間中である各バージョン(Windows 2000など)のSPのほか、全バージョンのバグやセキュリティの脆弱性をフィックスするために継続中の作業は含まれていない。

参考資料

Directions on Microsoft日本語版
本記事は、(株)メディアセレクトが発行するマイクロソフト技術戦略情報誌「Directions on Microsoft日本語版」から、同社の許可を得て内容を転載したものです。『Directions on Microsoft 日本語版』は、同社のWebサイトより定期購読の申し込みができます。
  
 

 INDEX
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    2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(1)
    2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(2)
     コラム Ciscoのネットワーク保護技術NACとの統合
  2005年、更新ラッシュを迎えるWindowsサーバOS(3)
 
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