特集 インターネット「常時」接続計画第6回 DNSサーバの設定と確認4.正引きDNSゾーンの定義(3)デジタルアドバンテージ |
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SOAレコードにおけるネーム・サーバ情報
ゾーン・プロパティの「ネーム サーバー」タブでは、このドメインのネーム・サーバ(プライマリDNSサーバとセカンダリDNSサーバ)を指定する。ここで登録した値はDNSのデータベースにおける「NS(Name Server)レコード」になる。デフォルトではウィザードで作成されたエントリが入っているが、これが正しくない場合は削除して、2つの正式なDNSサーバを登録しておく。DNSのクライアントは、このネーム・サーバ情報を参照して、どのDNSサーバに問い合わせればよいかを決定する。
SOAレコードにおけるネーム・サーバ情報 | |||||||||||||||
ここにはd-advantage.jpドメインの正式なDNSサーバを登録する。DNSのクライアントは、このネーム・サーバ情報(NSレコード)を参照して、どのDNSサーバに問い合わせればよいかを決定する。今回の例ではjpのネーム・サーバに公式に登録された(whoisデータベースに登録された)2つのネーム・サーバを登録する。 | |||||||||||||||
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新しいNSレコードを追加するには、上の画面で[追加]をクリックする。すると以下のような画面が表示されるので、ネーム・サーバのFQDN名とそのIPアドレスを入力する。今回の例では、このDNSサーバが稼働しているホスト名(プライマリDNSサーバ)と、プロバイダ側にあるネーム・サーバ(セカンダリDNSサーバ)の2つのレコードを作成・登録する。
新しいNSレコードの登録 | |||||||||||||||||||||||||||
ネーム・サーバの情報を作成すると、DNSのNSレコードとして登録される。このNSレコードには、このドメインの情報を保持しているDNSサーバを列挙しておく。 | |||||||||||||||||||||||||||
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以上のダイアログを使って、2つのネーム・サーバを登録すると、以下のようになるはずである。この2つのレコードは、このドメインのNSレコードとして登録され、外部から参照できるようになる(このNSレコードは、コマンドプロンプト上で「nslookup -type=ns ドメイン名」を実行すると確認できる)。
登録されたネーム・サーバ(NS)レコード | ||||||
d-advantage.jpドメインに対して割り当てらた2つのネーム・サーバ情報。whoisデータベースに登録されている2つの公式なネーム・サーバ情報を登録する。 | ||||||
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WINS参照の禁止
Windows 2000 Serverに含まれるDNSサーバは、Windowsネットワーク環境で使用する場合には、WINSサーバと連携する機能を持っている。ホスト名がDNSゾーン内で定義されていないと、WINSサーバに問い合わせ、そのIPアドレスを返すという機能である。LAN上に多くのWindowsマシンが存在するような環境では有用であるが、インターネット向けのDNSサーバでは外部にホスト名が漏洩する危険性があるので、この機能は無効にしておきたい。
WINS設定の無効化 | |||||||||
WINSサーバと連携する機能を使うと、内部ネットワーク上のホスト名などが外部へ漏洩する可能性があるので、無効化しておくことが望ましい。 | |||||||||
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ゾーン転送の設定
ゾーン転送とは、プライマリDNSサーバからセカンダリDNSサーバへゾーン・データを一括で転送する機能である。今回の場合は、Windows 2000 Server上のDNSサーバからプロバイダ側にあるセカンダリDNSサーバへ転送することになる。転送のトリガ(きっかけ)は、一般的にはセカンダリDNSサーバからの定期的なSOAレコードのポーリング(チェック)結果に基づいて、ゾーンのシリアル番号が変更されているとゾーン転送が行われる。
ゾーン転送は、プライマリDNSサーバとセカンダリDNSサーバ間でのゾーン情報のコピーに使われるため、ゾーン内で定義されている情報(レコード)がすべて転送されることになる。そのため、必要のないDNSサーバにまでこのゾーン転送を許可してしまうと、ドメイン内の重要な情報(例えば外部には公開していないようなホスト名やそのほかのレコードなど)が漏洩してしまう可能性がある。そこで、ゾーン転送を許可する場合には、その相手をセカンダリDNSサーバだけに限定しておくのが望ましい。またゾーン転送機能のセキュリティ・ホールを突くようなウイルスやクラッキグング手法も存在するので、これを防ぐという意味もある。
ただし転送の相手をセカンダリDNSサーバだけに限定すると、ローカルのマシン上でDNSサーバのゾーン転送テスト(nslookupコマンドなどを使う)をすることもできなくなってしまうので、ローカル・マシンも許可するホストに追加する必要がある。
ゾーン転送の設定 | |||||||||||||||||||||||||||
ゾーン転送ではあらゆるレコードが送信されるので、セキュリティ上の観点からすると、ゾーン転送をセカンダリDNSサーバ以外に許可する必要性はない。きちんと制限をかけておきたい。 | |||||||||||||||||||||||||||
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メール・サーバの指定
以上で基本的な設定が完了したので、次は一般的なDNSレコードなどの登録を行う。まずはメール・サーバの設定である。
通常ドメインを設定すると、そのドメインに対するメール・サーバも定義する。例えばd-advantage.jpドメインでは「XXX@d-advantage.jp」というアドレスを持つメールを受け付けるが、このようなメールを受け付けるホストの名前を指定するために「MX(Mail eXchanger)レコード」を用意する。MXレコードにはメール・サーバのホスト名(FQDN名)とその「優先順位(preference)」を指定する。「優先順位」は、複数のメール・サーバが用意されている場合に、どのサーバへ優先して送信するかを決めるための数値である。複数のMXレコードが定義されていると、送信側ではまず優先順位の数値が一番小さいホストへメールを送信しようとする。もしそのサーバがダウンしていれば、次に数値の小さいサーバへメールが送信される。このようにして複数のメール・サーバを用意することにより、1台がダウンしていてもほかのサーバでメールを受け付けることができ、メール・システムとしての信頼性が向上する。
MXレコードを定義するには、ドメイン名を右クリックして[新しいメール エクスチェンジャ]をクリックする。
メール・サーバの定義 | |||
ドメインごとに、メールを受け付けるためのメール・サーバ(メール・エクスチェンジャ)をMXレコードを使って定義することができる。 | |||
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[新しいメール エクスチェンジャ]を選択すると、次のようなダイアログが表示されるので、メール・サーバ名と優先度を指定する。
新しいMXレコードの定義 | ||||||||||||
ドメインのメール・サーバを定義するには、MXレコードを作成する。 | ||||||||||||
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そのほかのレコードの定義
以上でSOAレコードとNS、MXレコードの定義が完了したので、あとはそのほかのホストを順次定義していけばよい。最初にネーム・サーバのAレコードを定義した場合と同様に、ドメイン名を右クリックして[新しいホスト]というメニューを選択し、ホスト名とそのIPアドレスを入力する。以下に正引きゾーンの定義が完了した直後の状態を示しておく。
定義の完了したd-advantage.jpの正引きゾーン | |||||||||||||||
SOA、MX、NS以外のすべてのホストをAレコードとして定義したところ。正引きゾーンでは、名前からIPアドレスを求めるために、Aレコードを定義する。1つのIPアドレスに対して複数の名前を付けたい場合は、複数のAレコードを定義すればよい。 | |||||||||||||||
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更新履歴 | |
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INDEX | ||
[特集]インターネット「常時」接続計画 | ||
第6回 DNSサーバの設定と確認 | ||
1.DNSサーバの管理 | ||
2.正引きDNSゾーンの定義(1) | ||
3.正引きDNSゾーンの定義(2) | ||
4.正引きDNSゾーンの定義(3) | ||
5.逆引きDNSゾーンの定義(1) | ||
6.逆引きDNSゾーンの定義(2) | ||
7.DNSサーバの動作確認 | ||
インターネット「常時」接続計画 |
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