特集 インターネット「常時」接続計画第6回 DNSサーバの設定と確認7.DNSサーバの動作確認デジタルアドバンテージ |
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DNSサーバの設定が完了したら、次はその動作確認を行う必要がある。確認の方法にはいろいろな手段があるが、ここではWindows 2000に付属しているnslookupコマンドを使う例を簡単に紹介する。
nslookupの使い方の詳細については、Windows 2000に付属しているヘルプ・ファイルを参照していただきたいが、基本的には次のような形式で使用する。
nslookup [オプション] 検索対象 [DNSサーバ] |
■SOAレコードの確認
まずは正引きゾーンのSOAレコードが正しく登録されているかどうかを確認する。DNSサービスが稼動していて、正しく動作しているならば、次のような応答が得られるはずである。
C:\>nslookup -type=soa d-advantage.jp 127.0.0.1 …問い合わせ |
「-type=soa」は、SOAレコードを検索せよ、というコマンドである。その次の「d-advantage.jp」は問い合わせの対象となるドメイン、最後の「127.0.0.1」はローカル・マシン上のDNSサーバへ問い合わせを行うということを意味している。DNSサーバ・マシン上でnslookupを使うならばこの指定はなくても構わないが、DNSサーバ以外のマシンからnslookupを使う場合は、指定しなければならない。
この例では、SOAレコードの内容がすべて表示されていることが確認できる。
■NSレコードの確認
次はNSレコードを確認してみよう。このドメインには2つのネーム・サーバが定義されているので、それらが正しく表示されていることを確認しておこう。
C:\>nslookup -type=ns d-advantage.jp 127.0.0.1 |
■MXレコードの確認
MXレコードも同様にして確認できる。
C:\>nslookup -type=mx d-advantage.jp 127.0.0.1 |
■Aレコードの確認
Aレコードの場合は単にそのFQDN名を指定するだけである。
C:\>nslookup www.d-advantage.jp 127.0.0.1 |
■PTRレコードの確認
PTRレコードを確認する場合は、単にそのIPアドレスを指定するだけでも自動的に逆引きゾーン名に変換して問い合わせが行われるが、ここでは「-type=ptr」オプションを付けてより詳細な情報を表示させてみよう。
C:\>nslookup -type=ptr 61.206.134.196 127.0.0.1 |
「canonical name = ……」という行は、その値が「別名(canonical name)」になっていることを示している。つまり「196.a192.134.206.61.in-addr.arpa」という応答がプロバイダ側のサーバから返され、そこからさらに「www.d-advantage.jp」がローカルのDNSサーバから返された、ということを意味している。
■ゾーン転送の確認
ところで以上の逆引きレコード(PTRレコード)の検索が正しく行われるためには、その前にゾーン転送が完了している必要がある。新たにゾーンを作成しても、そのゾーンのデータが正しくプロバイダ側のセカンダリDNSサーバへゾーン転送されるまでは、これは正しく動作しない。うまく動作しない場合はしばらく(1日程度)待ってみるか、プロバイダにプライマリDNSサーバの準備ができたことを連絡するなどの対処が必要である。
なお、ゾーン転送ができるかどうかをローカルだけで確認するには以下のようにする(ただし、ローカルでゾーン転送が正しく実行できても、プロバイダとの間でできるかどうかは別であるが)。
C:\>nslookup |
INDEX | ||
[特集]インターネット「常時」接続計画 | ||
第6回 DNSサーバの設定と確認 | ||
1.DNSサーバの管理 | ||
2.正引きDNSゾーンの定義(1) | ||
3.正引きDNSゾーンの定義(2) | ||
4.正引きDNSゾーンの定義(3) | ||
5.逆引きDNSゾーンの定義(1) | ||
6.逆引きDNSゾーンの定義(2) | ||
7.DNSサーバの動作確認 | ||
インターネット「常時」接続計画 |
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