[Scripting] | |||||||||||||
WSHからExcelファイルの設定情報を読み込む
|
|||||||||||||
|
解説 |
Windows TIPS「WSHからXMLファイルの設定情報を読み込む」では、WSH(Windows Script Host)からXML(eXtensible Markup Language)形式の設定ファイルを利用する方法について紹介した。XMLは拡張性にも優れており、可読性にも富んだフォーマットである。だがエンド・ユーザーがその内容を直接編集するのには必ずしも適したフォーマットではない。
だからといって単純なカンマ/タブ区切り形式では、区切りなどが分かりづらくてデータを入力・編集しにくいし、Excelのような高度な入力支援機能も利用できない。
そこで本TIPSでは、データの入力やチェックにExcelを活用して、WSHと連携する例を紹介する。Excel形式ならば、エンド・ユーザーも使い慣れたツールなので容易に編集できるし、必要に応じて、選択ボックスを用意したり、入力値のチェックなどを設定することも可能になる。
本TIPSではExcel形式のデータ・ファイルをWSHから利用する一例として、Windows TIPS「配信リストを使ってメールをいっせいに配信する」で利用したメール配信サンプルのロジックをWSHスクリプトに置き換えてみることにしたい。なお、ここではあくまでもExcelファイルの読み込みに特化した部分を重点的に解説する。そのほかのメール配信など細かいロジックについては、先のWindows TIPS記事を参照してほしい。
操作方法 |
手順1―追加コンポーネント「Basp21」をインストールする
本サンプルを実行するに際しては、あらかじめ追加のコンポーネントとしてBasp21をインストールしておく必要がある。Basp21の詳細やインストール方法については、先のTIPS「配信リストを使ってメールをいっせいに配信する」の手順1を参照いただきたい。
手順2―テキスト・エディタでスクリプトのコードを入力する
まずはテキスト・エディタ(メモ帳でも何でもよい)を開き、以下のコードを入力してsendmail.wsfというファイルを作成してほしい。ただし引用符(')で始まる行はコードの意味を解説するためのコメント部分なので、省略してもよい。プログラムの処理内容やExcelファイルの読み込み方法などについては、コメントを参照していただきたい。
※ファイル:sendmail.wsf |
- サンプル・ファイルのダウンロード
(注:サンプルsendmail.wsfを実行するには、上のサンプル・ファイルを右クリックしてsendmail.wsfというファイル名で保存する。さらにC:ドライブのルートにサンプル・データ・ファイルをsendmail.xlsというファイル名で保存しておく)
WSHスクリプトからExcelを利用するといっても何ら難しいことはない。Excelオブジェクトを生成した後は、Excel VBAと同じ要領でExcel内部のワークシートやセルにアクセスできることが分かるだろう。なおWSHスクリプトからExcelを使用した後は、必ずQuitメソッドでブックの終了処理を行う必要がある。さもないと、メモリ上のExcelオブジェクトがいつまでも破棄されないので注意すること。
手順3―メールを配信する
コードの記述が終わったら、実際にメールを配信してみよう。sendmail.wsfを実行するには、エクスプローラなどからsendmail.wsfをダブルクリックするだけでよい。その際、あらかじめ上記のスクリプト中の定数CONFIGで指定されたメール・アドレスのリスト(ここでは「c:\sendmail.xls」としている)が実際に存在することを確認しておいてほしい。実行後、sendmail.xls上で指定されたメール・アドレスに対してメールが送信されていれば成功だ。
今回の例では、エラー処理もしていないし、正しく送信できたかどうかも確認していないが、Basp21ではメールの配送ログを生成する機能もあるので、必要に応じて利用するとよい。Basp21でメールの配送ログを生成する方法については、Windows TIPS「テンプレートを元に複数のメールを一括配信する」で紹介しているので、併せてご覧いただきたい。
この記事と関連性の高い別の記事
- 配信リストを使ってメールをいっせいに配信する(TIPS)
- テンプレートを元に複数メールを一括配信する(TIPS)
- PowerShellでテンプレートを使ってメールを一斉配信する(TIPS)
- Excelを別ウィンドウで複数同時に操作する(Windows編)(TIPS)
- スクリプトレット・コンポーネントでリソース情報を定義する(TIPS)
このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
「Windows TIPS」 |
- Azure Web Appsの中を「コンソール」や「シェル」でのぞいてみる (2017/7/27)
AzureのWeb Appsはどのような仕組みで動いているのか、オンプレミスのWindows OSと何が違うのか、などをちょっと探訪してみよう - Azure Storage ExplorerでStorageを手軽に操作する (2017/7/24)
エクスプローラのような感覚でAzure Storageにアクセスできる無償ツール「Azure Storage Explorer」。いざというときに使えるよう、事前にセットアップしておこう - Win 10でキーボード配列が誤認識された場合の対処 (2017/7/21)
キーボード配列が異なる言語に誤認識された場合の対処方法を紹介。英語キーボードが日本語配列として認識された場合などは、正しいキー配列に設定し直そう - Azure Web AppsでWordPressをインストールしてみる (2017/7/20)
これまでのIaaSに続き、Azureの大きな特徴といえるPaaSサービス、Azure App Serviceを試してみた! まずはWordPressをインストールしてみる
|
|