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TwinVQ (Transform-domain Weighted Interleave Vector Quantization)

【ツイン・ブイ・キュー】

最終更新日: 2000/03/08

 NTTヒューマンインターフェイス研究所(現 NTTサイバースペース研究所)が開発したオーディオ圧縮技術。Transform-domain Weighted Interleave Vector Quantization(変換領域重み付けインターリーブベクトル量子化)の頭文字を取ったもので、原音の音質を損なうことなく、音楽データを18分の1以下にできるという高い圧縮効率を特徴としている。ISO標準のMPEG Audioと比較すると、データ サイズを1/2以下にできるとされる。

 TwinVQでは、個々のデータを直接符号化するスカラー方式ではなく、複数のデータをまとめてパターン化し、あらかじめ用意したパターンからこれに類似したものを選択して、このパターンを使って符号化を行うベクトル量子化により、音質を維持したまま高い圧縮率を実現している。またTwinVQは、固定長フレーム方式を採用しており、情報量に応じて表現するビット数や圧縮符号長を変更する他の圧縮方式に比較すると、伝送路上で発生する符号誤りに対する耐性が強く、無線回線や混雑するインターネットなど、回線状態があまり優れない伝送路でも、品質を大きく劣化させることなく音声や音楽信号などを伝送できる。

 TwinVQが対応可能なビットレートは、数kbit/sec〜数百kbit/secと幅広く、2000年初頭の段階では1chあたり8kbit/sec〜48kbit/secのビット レートに対応したTwinVQ対応音楽プレーヤーが公開されている。

 TwinVQ対応の製品としては、音楽データのエンコード、編集、デコードを可能にするアプリケーションのSoundVQ(ヤマハ)や対応プレイヤーのSolidAudio Player(Solid Audio)、ハードウェア デコード チップのTwinVQチップ(Texas Instruments)などがある。

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