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カレント・ディレクトリ (current directory)

最終更新日: 2002/02/03

 現在の作業対象となっているディレクトリ(「current」は「現在」の意味)。

 階層化ディレクトリでは、ディレクトリの中に別のディレクトリを作成することで、ディレクトリ階層を構成し、ここにファイルを格納することで、多数のファイルを階層的に管理できるようにしている。このように階層化されたディレクトリにおいて、特定のファイルを指定するには、階層のトップレベルであるルート・ディレクトリから、そのファイルが格納されているディレクトリ階層をすべて表記する必要がある。例えば、ルートディレクトリにある「sub」というサブ・ディレクトリに「subsub」というサブ・ディレクトリがあり、「file」というファイルがこのディレクトリの中に格納されているとすると、このファイルを指定するためのフルパスは次のようになる。

\sub\subsub\file

 この例は比較的単純だが、ディレクトリ階層が深くなると、フルパスはそれに応じて長くなる。このようなフルパスを毎回入力するのは効率的ではないし、入力ミスも起こしやすい。そこでMS-DOSなどに代表されるコマンドライン・インターフェイスでは、現在作業中のディレクトリをコンピュータ側で記憶しておき、フルパスが指定されなかったときには、コンピュータ側が自動的にこれを補うようにしている。この際に記憶される現在のディレクトリが「カレント・ディレクトリ」である。

 上の例なら、カレント・ディレクトリを「\sub\subsub」とすることで、コマンド指定などでは、単に「file」と指定するだけで「\sub\subsub\file」と指定したのと同じように内部的に処理されるようになる。MS-DOSでは、「CD(Change Directory)」というコマンドを使って、カレント・ディレクトリを変更する。

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