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スマートメディア (SmartMedia)

別名
SmartMedia 【スマートメディア】

最終更新日: 2002/05/07

 デジタルスチルカメラなどの携帯機器をターゲットとして、東芝や三星電子が中心となって開発した小型フラッシュメモリ仕様の1つ。サイズは小型(45.0×37.0mm)かつ薄型(0.76mm)、重量は約2gと、小さく軽いことが大きな特徴で、「切手サイズ」であることをうたい文句としている。デジタルスチルカメラにはそのまま挿入して画像を記録でき、PCカードアダプタを使用すれば、ノート型PCなどでスマートメディア内のメモリの内容を読み込むことができる。

 スマートメディアにはNAND型のフラッシュメモリ・チップが内蔵されており、メディア表面に直接露出している接点部分と接続されている。メモリ・コントローラのような制御回路は搭載していないので、小型で薄く、コストも安くすることができる。NAND型フラッシュメモリは、NOR型フラッシュメモリに比較すると、高速に消去が可能、書き込み速度が速いなどの長所がある半面、読み書きアクセスはブロック単位でのみ可能(ブロック・サイズは256bytesか512bytes)、ランダム・アクセスが遅いなどの欠点もある。しかしデジタルスチルカメラの画像記録などの用途ではランダム・アクセス能力はあまり必要とされないので、問題とはならない。

 発売当初は512Kbytes〜4Mbytesと、比較的小容量のものしかなかったが、現在では128Mbytesのものまで商品化されている。また当初製造されたものは、5V駆動製品だけだったが、その後3.3V駆動の製品が登場した。両者はカードの上部(ラベル貼り付け位置を下にしたとき)にある切り欠きの位置が異なる(5V駆動製品は左側、3.3V駆動製品は右側に切り欠きがある)。さらに著作権管理で使用するために、固有の識別番号を組み込んだID付きスマートメディアも規格化され、広く普及している。

 スマートメディアの標準仕様は、業界団体であるスマートメディアフォーラム(当初はSSFDC:Solid State Floppy Disk Cardフォーラムと呼ばれていた)によって策定され、普及活動が進められている。

スマートメディア
スマートメディア
スマートメディアは、NAND型フラッシュ・メモリのベア・チップをほぼそのままプラスチックで覆っただけの、非常に薄い、小型軽量なメモリ・カード。表面にはデータ・アクセス用の接点(コンタクト)が直接露出している。これは3.3V対応のID付きの16Mbytesスマートメディアの例。5V版は切り欠きが左上隅にある。中央右側の丸い部分に銀色のシールを貼ることにより、書込み禁止にすることができる。

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