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ブリッジ (bridge)

最終更新日: 2003/04/16

 OSI階層におけるデータリンク層のレベルで、2つのネットワーク・セグメント間でネットワーク・パケットを中継するための装置。

 ブリッジ(bridge)という名前が示すとおり、ブリッジは2つの(あるいは2つ以上の)異なるネットワーク・セグメントの間を橋渡しし、これらの間でネットワーク・パケットを中継する。ブリッジは、データリンク層レベルで一方のセグメントからやってきたネットワーク・パケットを調査し、当初は他方のセグメントにパケットを転送すると同時に、パケットの送信元アドレスと送信先アドレスを記録しておく(例えばイーサネットなら、イーサネット・アドレス)。これを続けていくと、どちらのセグメントにどのアドレスのノードが存在するかが分かるようになる。従ってノードの状態がすでに記録されている場合には、一方のセグメントからやってきたパケットを調査して、その宛先アドレスが同一セグメント内にあるときは他方のセグメントに転送せず、宛先アドレスが他方のセグメントにあるときだけパケットの転送を行うようにする。このように2つのセグメント間にブリッジを入れると、全体を1つのセグメントとしてネットワークを運用した場合より、各セグメントのトラフィックを軽減させることができる。この場合でも、ユーザーから見れば、セグメントを意識することなく自由な通信が可能である。リピータの接続段数の制限を越えて、離れたネットワークを接続する場合にもブリッジを用いることは可能だが、通常ブリッジ導入の主たる目的は、ネットワーク・トラフィックの軽減にある。

 またブリッジが接続する2つのセグメントは、必ずしも同じ物理媒体である必要はない。したがって例えばイーサネット・ネットワークとADSLネットワークなど、異なる物理媒体からなるネットワーク・セグメントの橋渡しをブリッジにさせることも可能だ。

 このブリッジに対し、ネットワーク層レベルでパケットを解釈し、宛先アドレスによって複数のネットワークを接続できるようにする機器はルータ(router)と呼ばれる(例えばTCP/IPなら、IPアドレスで宛先を判断する)。個人ユーザーレベルでも最も身近なルータとして、ISDNダイヤルアップ・ルータが挙げられる。ルータでは、ネットワークとネットワーク(LANとLAN)を接続し、必要に応じて選択的にパケットをやり取りできるようにする。

ブリッジ
ブリッジ
データリンク層のレベルで、2つのネットワーク・セグメント間でネットワーク・パケットを中継するための装置。一方のネットワーク・セグメントから入ってきたパケットの宛先アドレスを調べ、それが他方のネットワーク・セグメント宛の場合には中継するが、そうでなければ何もしない。これによりネットワーク・セグメントを分割してトラフィックを特定のセグメント内だけに抑え込んだり、異なる物理メディア間でのパケットの中継を行うことができる。

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