NUMA (Non-Uniform Memory Access、Non-Uniform Memory Architecture)
【ヌーマ】
最終更新日: 2002/11/29
すべてのメイン・メモリが共有されるマルチプロセッサ・システムで、全プロセッサが共有メモリに対して「対等」には見えず、アクセス速度などがプロセッサによって異なるメモリ・アーキテクチャのこと。ここでいう「対等」とは、電気回路のレベルで共有プロセッサと各プロセッサとの距離が等しいこと、およびアクセス速度が等しいことを意味する。
NUMAでは、UMAと同様に、すべてのプロセッサで共通のメモリ・アドレス空間を持つ。しかし、各プロセッサはローカルで高速なメモリを備えており、ほかのプロセッサが持つローカルなメモリへのアクセスは、それより遅くなる(ローカルといっても、全プロセッサから共有されており、違いはアクセス速度だけだ)。
NUMAによるマルチプロセッサ・システムの例 これは最大16ウェイの場合の例。P1〜P4はプロセッサを表す(青紫の四角はチップセットで、その右隣はメモリ)。最大4ウェイのバス共有型SMPシステム(UMA)を基本のモジュールとし、これを複数用意して高速なバスやスイッチで相互接続する。各プロセッサはすべてのメモリを共有しており、モジュールをまたいでメモリ・アクセスが可能だが、モジュール内のローカルなメモリと比べてアクセス速度は遅い。 |
UMAに比べると、NUMAではプロセッサ間のメモリ・アクセスの競合が比較的生じにくく、プロセッサ数の多い大規模なマルチプロセッサ・システムに適している、といったメリットがある。ソフトウェアの対応も、基本的にはUMAと大きな違いはないが、NUMAならではの性能を発揮させるには、メモリ・アクセス速度の違いを意識したソフトウェア設計が必要となる。
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