クラウド時代のIT資産管理

勉強会リポート
クラウド時代のIT資産管理(1)


時代は「PC資産管理」から「IT統合資産管理」へ

@IT情報マネジメント編集部

2009/11/17

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ソフトウェア資産管理とは何か

Speaker
マイクロソフト株式会社 ライセンシングソリューション本部 ソフトウェア資産管理ソリューショングループ
グループリーダー
花岡悟史氏

 第3セッションでは、「ソフトウェア資産管理の本来の目的と必要な運用プロセス」と題して、マイクロソフトの花岡悟史氏がソフトウェア資産管理(SAM)について、解説を行った。

 花岡氏はソフトウェア資産管理を「ソフトウェアのライフサイクル――すなわち、ソフトウェア購入の計画、展開できるかの検討・テスト、購入、インストール、運用(アップグレードや修正バッチの適用など)、そして使わなくなった際の廃棄というライフサイクルにおいて、それぞれの活動をすべて確認・管理することで、ソフトウェアそのものを制御・保護するもの」と定義。その目的の1つを「コストの最適化」だとした。例えば、すでに保有しているソフトウェア・ライセンスがあることが確認できれば、新たに購入せずに遊休資産を再利用できる。

 花岡氏はソフトウェア資産管理には、リスク管理やコンプライアンスの側面もあると指摘する。ライセンス違反のソフトウェア、会社のセキュリティポリシーに違反するソフトウェアを見付け、抑止するといった活動がこれに当たる。

 また、「社内のソフトウェア状況を把握できていれば、新しい技術を導入しようとしたときに影響があるのか、追加や変更する場合にどのくらいコストが掛かるのかといったことが即座に分かり、迅速な意思決定が可能になる」(花岡氏)と指摘し、その意味では競合優位性の確保も目的になると述べた。

 続けて花岡氏は、ソフトウェア資産管理の問題点に触れた。その1つはソフトウェア管理者が不在というケースが多いこと。そのため、全社的にソフトウェアとライセンスに不整合が発生し、ソフトウェア資産管理における教育・訓練・展開・ヘルプデスクなどに関するコストが高くなるといった弊害が考えられるという。

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 続けて花岡氏は、ソフトウェア資産管理の問題点に触れた。その1つはソフトウェア管理者が不在というケースが多いこと。そのため、セキュリティポリシーなどが正確に運用されない、ソフトウェアとライセンスに不整合が発生する、教育・訓練・展開・ヘルプデスクなどに関してコストが高くなるといった弊害が考えられるという。

 こうした台帳への記録は、ソフトウェアの購入、インストール、PCの変更と廃棄ぐらいでなので、作業は「ソフトウェア購入時には調達部門が情報を記録する、インストール時にはインストールしたシステム担当者が記録するというように、全社的に統一した手続き行うことで確実資産管理を実現することができる」(花岡氏)だという。

 次回はパネルディスカッションの模様をお伝えします。

■要約■
2009年9月、@IT情報マネジメント勉強会「PCから仮想サーバまで ― クラウド時代の運用管理」が開催された。その模様をお伝えする。

第1セッションでは、第一生命情報システム株式会社の石井仁氏が「5万件のPC・周辺機器管理への資産管理製品の導入事例」と題して、ISO 20000取得への取り組み、IT資産管理などについて事例紹介を行った。第一生命保険相互会社では、保有する5万台の機器の状況を把握するため、資産管理システムを導入するとともに、業務フローの見直しを行い、PCなどの運用について大幅な効率化を実現したという。

第2セッションでは株式会社コアの武内烈氏が「クライアントPCからデータセンターまで ‐ IT統合資産管理のススメ」と題して講演を行った。武内氏はIT資産管理のポイントとして、PCの標準化――特に標準化の維持を挙げた。また、IT資産管理は財務的な検討も必要であり、今後クラウド化するデータセンターではサービスコストの算出が行える仕組みを整備すべきことを強調した。

第3セッションでは、「ソフトウェア資産管理の本来の目的と必要な運用プロセス」と題して、マイクロソフトの花岡悟史氏がソフトウェア資産管理(SAM)について、解説を行った。SAMを「ソフトウェアのライフサイクル(購入の計画、検討・テスト、購入、インストール、運用、廃棄)のすべてを確認・管理することで、ソフトウェアを制御・保護するもの」と定義。在りがちな間違いとしてライセンス管理との混同を挙げ、SAMにはライセンス管理以上のメリットがあると訴えた。

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