日本SGIがLinux路線へシフト。「OpenGL」実現へ

2000/5/23

 Windows NTをプラットフォームとしたグラフィックワークステーションに注力していたSGIが、新たにLinux路線を選択した。同社は5月23日、同社初のLinuxワークステーションである「Silicon Graphics 230」「Silicon Graphics 330」「Silicon Graphics 550」を発表。採用したLinuxのディストリビューションはRedHat .6.1。

 このワークステーションは、5月11日、12日に都内で行われた「LinuxWorld Expo/Tokyo 2000」で密かに展示されていたもの。同社独自のチップセットを使わず、インテルのチップセットを使った標準的なアーキテクチャを用いている。ただし、グラフィックアクセラレータには、同社とnVIDIAの提携で開発された「Vpro」と呼ばれる新開発のシステムを搭載。グラフィックメモリを64MBまで搭載可能な高性能グラフィックワークステーションに仕上がっている。同社はこのラインナップをテクニカル分野およびエンターテイメント分野などに売り込む。

 注目すべきは、LinuxでOpenGLのライブラリをサポートし、OpenGLの3Dグラフィックス機能をハードウェアレベルでアクセラ レートする機能を備えたこと。同社のLinux市場への参入で、Linuxでの高度なグラフィック環境が整うことになる。

 おもなハードウェア仕様は、Silicon Graphics 230がPentiumIII 667MHzもしくは733MHzを搭載、128MBメモリ(最大1.5GB)。Silicon Graphics 330がPentiumIII 800MHzを1基もしくは2基搭載。512MBメモリ(最大1.5GB)。Silicon Graphics 550がPentiumIII Xeon 800MHzを1基もしくは2基搭載。512MBメモリ(最大2GB)。

[関連リンク]
日本SGIのプレスリリース  

 

 

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