前年を下回った米ノベルのQ2、組織再編へ
2000/5/24
米国の日付で5月23日に発表された米ノベルの2通のプレスリリースは、同社が必死に市場から取り残されまいとする姿を鮮明に表している。
同社が発表した第二四半期の業績は、売り上げ、利益とも前年同期をわずかに下回る結果となった。米ノベルのCEOエリック・シュミット氏は「新しいマーケットに対する新製品に取り組んだ結果、パッケージ製品の販売不振となることは、予期していないものだった」としている。
この新しいマーケットに対する新製品の具体名はリリースの中では触れられていない。しかしそれは、インターネット対応ディレクトリという新しいコンセプトの製品として昨年登場したばかりの「eDirectory」と呼ばれる新しいNDS製品群だということは容易に想像がつく。
同社はNetWare 4を出荷以来、何年ものあいだディレクトリの市場が大きく成長するのを待ち焦がれており、インターネット対応も急速にすすめてきた。しかし、その成果が具体的な形として実を結ぶまでには、さらにまだ我慢を重ねなければならないようだ。
その同じ5月23日に、米ノベルは新しい社内体制を発表した。全体は4つのビジネスグループに分けられ、それぞれ以下のような役割をもつ。
- ネットマネージメントグループ
- エンタープライズ向けのソリューションを提供する役割を担う。このグループには、NetWare、GroupWise、BoderManage、ZENwoksなどの製品群を担当する。
- ネットディレクトリグループ
- ディレクトリの普及にフォーカスする。NDS eDirectory、DireXMLなどの製品を担当する。
- ネットコンテントグループ
- コンテンツサービス市場にフォーカスする。Internet Cacheing System製品を担当する。
- ノベルカスタマサービス
- 上記3つのグループの効果を高めるためのコンサルティング、教育、そしてテクニカルサポートを提供する
この2つのリリースが同時に発表されたことは偶然とはいえないだろう。前述の業績発表の中で同社は、「今後の成長のために、間接販売チャネルのトレーニング、需要喚起、フィールドサポートに注力し、そしてインターネットインフラ市場への参入や、Windows 2000/NT、Solaris、Linuxのソリューション提供などを行っていく」としている。
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