いよいよかたちが見えてきた
ホームネットワークの姿

2000/6/2

 いよいよ、外出先から携帯電話を使って、エアコンの電源や消し忘れた照明の電源をコントロールできる時代が一歩近づいたようだ。このサービスを実現するためには、家庭内のネットワークと外のネットワークを結ぶゲートウェイサーバが必要となるが、このゲートウェイサーバとその上で動作するミドルウェア「GlobeWare」を、東京電力とアクセスが共同開発中であることが明らかになった。

 まずはビルや工場施設といった企業向けサービスとして開発は進められる。東京電力が考えるゲートウェイサーバはEmbedded Java(組込み型Java)をプラットフォームとし、セットトップボックスや据置型電話、ホームサーバなどのかたちで存在する組込み型サーバである。 ゲートウェイサーバ上のGlobeWareは、単一のJava VMの上で複数のJavaアプリケーションを動作させるミドルウェアとして動作する。

 Javaアプリケーションはゲートウェイサーバ上に常時置かれるのではなく、中央のセンターからネットワークを経由して配信される。GlobeWareの機能により、中央のセンターは遠隔からアプリケーションを実行し管理でき、さらには、サーバで収集されたデーや監視データをセンター側に送ることもできる。現在、東京電力は自社のビルを利用して実証実験を行っている。

 GlobeWareの応用分野としては、以下のような用途が考えられている。

  • 電力使用量の遠隔自動検針
  • 家電機器の省エネルギー制御
  • 家電機器のリモート制御
  • ビルの蓄熱機器の遠隔監視、制御
  • 工場の設備管理、管理
  • 自動販売機の管理

 GlobeWareの共同開発を進めるアクセスは、NTTドコモ向けにiモード用ブラウザや、情報家電向けのブラウザソフト「NetFront」を開発し提供している。同社は将来、東京電力の顧客ネットワーク構想と組み合わせ、携帯電話やPHS、PDAやカーナビなどのモバイル情報機器を利用して、外出先から家電制御を行うなどの応用を今後検討していく予定だという。

 GlobeWareは、6月6〜9日にサンフランシスコで開催されるJavaOneで発表される予定だ。また、アクセスの展示ブースでは、GlobeWareを搭載したゲートウェイサーバのデモ展示も行われる。

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アクセス
東京電力

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