デルコンピュータがアプライアンスサーバの
新シリーズ「PowerApp(パワーアップ)」を発売

2000/6/13

 デルコンピュータは6月12日、ISP(インターネットサービスプロバイダー)などのインターネット上でWebサービスを展開する事業社向けに、Web機能に特化したアプライアンスサーバの新シリーズ「PowerApp(パワーアップ)」4機種を発売したと発表した。アプライアンスサーバとは特定の機能に特化したサーバ製品のことで、同製品の場合、Webサービスやデータアクセスを高速化するキャッシングの機能に特化した製品となっている。

 今回発表されたのは、1UサイズのWebサーバ「PowerApp web 100 Linuxモデル(同、Windows 2000モデル)」、1UサイズのWebキャッシュサーバ「PowerApp cache 100」と2Uサイズの「PowerApp cache 200」の計4機種。それぞれ薄型のラックマウント筐体を採用しており、多くの機器をサーバルームに密集させているようなISP、ASP、データセンターなどでの需要を見込んでいる。特徴としては、IPアドレスの指定などのパラメータをいくつか指定するだけで設定可能なユーティリティ「Kick Start」が付属し、導入後、容易にセットアップが可能になっている。

PowerApp web 100 PowerApp cache 100 PowerApp cache 200


 同社では、これらの製品のリリースを、同社が掲げる「インターネット・インフラストラクチャー・カンパニー」構想の一環だとする。PCメーカーの中でも業績が好調なデルだが、近年の激しい価格競争などにより、PC本体のみの販売では収益の確保が難しい状態が続いていた。同社がこの状況下で見い出した活路は、今後大幅な成長が期待されるインターネットインフラ事業への投資である。インターネットに特化した製品やサービスを、インターネット事業者に効果的に提供することにより、新たな収益源を確保しようというのだ。これは、PC中心から、インターネットを利用した複合的なサービスへと業界の流れがシフトしていることを象徴するできごとの1つだろう。

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