BrainShare Japan 2000開催
ノベルの新戦略「The One Net」
2000/6/15
ノベルは14日、都内でプライベートショウ「BrainShare Japan 2000」を開催した。同社は、新しい戦略としてネットワークサービスを提供する会社として自らを位置づけており、BrainShareでもそうした方向性を打ち出した講演や展示が相次いだ。
最高技術責任者が語る「1つのネット」戦略
午前中に行われた基調講演では、米Novellの最高技術責任者デビット・シャーク氏が登場。新しい「The OneNet」戦略について、技術責任者らしい率直な解説を行った。The One Netは、企業内のLAN、インターネット、エクストラネット、無線、有線など、企業活動にかかわるあらゆるネットワークをシンプルに統合したもの。
かつて企業内のIT部門は社内システムと社内ネットワークだけを管理していればよかったが、現在の状況は全く違う。IT部門が率先して外部とエクストラネットを構築し、サプライチェーンマネジメントを設計し、インターネット経由で顧客がサービスを受けられるようなシステムを導入するなど、ビジネスを切り拓くうえで非常に重要な部門となっている。The One Netはこうした、IT部門がさまざまなネットワークを統合する際のインフラを提供する。
もちろん、その機能の中心はNDSが提供するディレクトリサービスだ。NDSがサポートするマルチプラットフォームで稼働するディレクトリサービスは、シングルサインオンやネットワーク管理はもちろん、コンテンツ配信、パートナーによるネットワークサービスなどを統合し、複数のネットワークを取り扱うことで引き起こされる複雑さを排除する基盤になる、とシャーク氏は言う。
TurboLinuxにNDSがバンドル
そのNDSのマルチプラットフォームにもっとも最近加わったのがLinuxだ。ノベルは昨日、Linuxに対応したNDSを7月31日から出荷開始すると発表したが、BrainShareの展示会場にはそれに賛同したターボリナックス、レーザーファイブ、レッドハットの3社が出展していた。特にターボリナックスでは次のパッケージからはNDSを製品にバンドルするという。他の2社はバンドルは予定していないとのことだ。
また、エントラストジャパン、日本バルチモアテクノロジーなどのPKIベンダーもソリューションの一部にNDSを取り入れたかたちで出展。認証サーバがユーザー情報の確認する際のディレクトリサーバとして、NDSを利用していた。この場合、NDSに対してLDAPによるアクセスが認証サーバから行われるが、両ベンダーともNDSに関する動作を確認済。こうしたLDAP経由で、プラットフォームを選ばないNDSの活用が広まれば、ソリューションの数も加速的に増えていくものと期待できるだろう。
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