[Wireless JAPAN]
まもなく登場のBluetooth、W-CDMA

2000/7/18

 モバイルとインターネットをテーマにした展示会「Wireless JAPAN」が7月17日、東京ビッグサイトにて開幕した。「Bluetooth」「W-CDMA/cdma2000」など、まもなく市場に登場予定の新しい技術トピックの展示も目立ち、現在もっともホットなトピックである「モバイルインターネット」の分野をテーマにしているだけあってか、展示会場は小さめながら来場者は多く、活況を呈していた。展示会の会期は7月17日〜7月19日の3日間。次世代IPインフラ関連の展示会「IP.net JAPAN 2000」も、同会場にて同時開催されている。

 展示会場では、昨今の携帯ブームを反映してか、携帯キャリアと携帯端末を製造しているメーカーの展示で会場の多くのスペースを占有していたのが印象的だ。もはや国内でも指折りのインターネットプロバイダとなったNTTドコモのブースでは、ブームの原動力となった「iモード」やPHSなどの携帯端末を用いた企業向けソリューションの展示が行われていた。最新端末や単なるサービスの紹介だけでなく、より一歩踏み込んだ内容にもフォーカスしており、携帯サービスがインフラ構築から実際のサービス提供の段階にまできていることが実感できる。この傾向は、NTTドコモ以外のブースでも見受けられた。

 最新技術では、この手の展示会では恒例のW-CDMA/cdma2000のコンセプトモデルの展示も行われていた。すでに各メディアに露出済みのものではあるが、NTTドコモ/KDDI/J-PHONEのどのブースにおいても来場者の関心は高いようだ。今年秋に登場予定のJava搭載iモード端末の展示とあわせ、会場の説明員は質問攻め状態だった。

 次世代携帯と並び、来場者の関心を集めていたのがBluetoothだ。これまで展示会があるたびに参考出展されながらも、いまひとつ盛り上がりに欠けていたBluetoothだが(製品出荷スケジュールの遅れが原因か、展示されていてもスペースが小さめだった)、登場間近とあってか、会場のあちらこちらで「Bluetooth」の名前を見かけることができた。東芝ブースでは、PCカードのモジュールとBluetooth対応のワイヤレスモデムの、実際に出荷直前版と思われる製品を展示していた。説明では、出荷時の市場価格はPCカードが2万円、ワイヤレスモデム+PCカード×2の構成で7万円ほどになるという。11Mbps対応の無線LANの市場価格とほぼ同等くらいだが、Bluetoothは半径10m未満で最高1Mbpsでの通信環境ということも考慮に入れると、やや高めの価格設定という感は拭えない。Bluetoothの強みの1つは、チップが量産体制に入ることで製造コストを大幅に抑えられることなので、今後の展開に期待したい。

NECブースでのW-CDMA端末の参考展示。従来のコンセプトモデルに比べると、現在販売されている端末により近い形状をしている。本体は少々大きめ StrongARM搭載機器向けの評価開発用プラットフォーム。組み込み向けのATOKやアクセス製のWebブラウザーが動作していた

National Semiconductorブースでは、「Bluetooth」という文字がひときわ目立つ。来場者も、他のブースに比べて心なしか多かったようだ Palmブースにあった、Bluetoothモジュールを装着したPalmVxの参考展示。モジュールの米国での登場は、今年末から来年初頭になるという

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