日本IBMがミドルウェアをWebSphereで統合へ
2000/7/27
日本IBMは7月26日、都内で記者会見を開き、次世代e-businessソフトウェア戦略を実現するミドルウェアをWebSphereに統合していく戦略を発表した。WebSphereは同社のWebアプリケーションサーバで、データベースと接続してトランザクション処理を行うといったアプリケーションを実現できる。今回の戦略では、このWebSphereの上に、BtoBをはじめとするさまざまなミドルウェアを実現することが示された。
WebSphereを基盤とした一連の製品群は「WebSphereソフトウェア・プラットフォーム」と名付けられる。このプラットフォームは以下の4つに階層化され、そこに20以上の製品が含まれている。
WebSphereファウンデーション層
WebSphere Application ServerとMQSeriesが基盤となり、トランザクション処理や基幹システムのWeb対応を実現する。
WebSphereファウンデーション・エクステーション層
開発ツール、コンポーネントなどがこの層に位置する。統合開発環境のWebSphere Studioは、WebページのデザインからJavaのプログラム開発まで、WebSphereのアプリケーション開発機能をまとめて提供する。WebSphere
Transcoding Publisherは、コンテンツをiモード、J-スカイ、WAPなどに変換して携帯端末で表示可能にする。そのほか、WebSphere
Personalizationや、Web Content Managementなど、さまざまなモジュール、コンポーネントが用意されている。
アプリケーション・アクセラレーター層
ロータスのドミノ、WebSphere Commerce Suiteなど、ソリューションの構築に必要な機能をパッケージとして提供するアプリケーションの層
パートナー・アプリケーション層
これはソフトウェアではなく、同社のサードバーティやパートナーが提供するコンサルティングやシステムインテグレーションのサービスを提供する層。BtoBやBtoC、CRMなどの実際のソリューションが提供される。
また、WebSphereの新バージョン、WebSphere Application Server V3.5が発表された。V3.5ではJava2に対応したほか、Windows NT/2000、AIX、Solaris、HP-UX、OS/400、OS/390をサポートし、対応プラットフォームが拡大。また、Linuxにも今後積極的に対応していくとした。
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